【ニューヨーク、ワシントン共同】バンク・オブ・アメリカなど米大手金融機関11社は16日、経営難に陥っている米サンフランシスコが拠点の中堅銀行ファースト・リパブリック銀行を支援するため、同行に総額300億ドル（約4兆円）の資金を預け入れると発表した。米シリコンバレー銀行（SVB）の経営破綻以降、世界的に金融システムへの不安が広がっており、銀行団による資金支援で事態の早期収束を図る。
米国では経営が不安視される銀行からの預金流出が続いている。ファースト・リパブリック銀は富裕層などからの大口預金も多い。大手行からの預金額を増やすことによって信用不安を解消し、預金引き出しの増加を食い止める狙いがある。
米財務省などは「大手銀行が支援を表明したことを大歓迎しており、このことは銀行システムの耐久性を示している」とのコメントを発表した。11社には他にJPモルガン・チェース、シティグループ、ウェルズ・ファーゴなどが含まれる。
