4月16日に4年ぶり「秦野丹沢まつり」 運営資金足りず、クラファンで支援呼びかけ

「秦野丹沢まつり」での「集中登山」の一幕(秦野市提供)

 丹沢の山々に春の訪れを告げる「秦野丹沢まつり」が4年ぶりに開催される。だが、今回は物価高騰や協賛金の減少で、運営資金が足りない見込みだ。市などで構成する実行委員会は広く支援を募ろうと、初のクラウドファンディング(CF)を企画した。

 「秦野丹沢まつり」は登山シーズンの幕開けとなる風物詩として例年約5万人が訪れるイベント。今年は来月16日に開かれ、県立秦野戸川公園(同市堀山下)を中心に「登山安全祈願式」や「山開き式」「集中登山」などの恒例イベントほか、小田急線渋沢駅周辺の会場での商店街企画やパレードなどが催される。

 市観光振興課によると、支出は人件費や原材料費などが高騰し前回よりも20~30%値上がりする一方、協賛金は50万円ほど減少。全体で150万円ほど不足する見込みという。「待ちわびた祭りをどのように運営するか、今まで通りにはいかない不安を抱えている」と同課の担当者は打ち明ける。

 実行委では対策を協議。「祭りを支え応援してもらえる形にしよう」とCFの企画に至った。目標金額は運営事業費などに充てる150万円で、1口3000円から設定。返礼品には市産ヒノキを使った「登山お守り」や「丹沢ヒノキ材のお箸セット」「地酒&そばセット」などを用意した。

 2月下旬のCF開始直後から県内外から激励の声とともに支援が寄せられ、今月14日時点で約60万円となっている。同課の担当者は「CFという形で応援してもらい、待ちに待った丹沢の“お正月”を皆で盛り上げたい」と協力を呼びかけている。

 CFはウェブサイト「READYFOR」で実施中。募集期間は来月10日まで。問い合わせは、同実行委員会電話0463(82)5111。

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