3年ぶり国際クルーズ船 長崎、佐世保寄港・地元歓迎ムード 

3年ぶりに国際クルーズ船が本県に姿を見せた。長崎港の松が枝岸壁に接岸するオイローパ2=16日午前7時43分、長崎市の鍋冠山公園展望台から

 長崎と佐世保に16日、3年ぶりに国際クルーズ船が寄港した。新型コロナウイルス禍で激減したインバウンド(訪日客)の回復が期待され、地元は歓迎ムードに包まれた。
 長崎港に入ったのは、ドイツ・ハパグロイドクルーズ社のオイローパ2(約4万3千トン)。県港湾課によると、香港発で乗客はドイツ人を中心に約300人。那覇を経由したため長崎での入国審査はなく、下船後はすぐ観光バスに乗るなどして市内周遊を楽しんだ。船は同日夕に韓国・釜山に向けて出港した。
 国際クルーズ船の長崎寄港は17日以降も延べ5隻が予定し、来月末までに約20隻分の打診がある。
 佐世保には、米オーシャニアクルーズ社のノーティカ(約3万トン)が台湾を出発後、那覇、鹿児島を経て入港。乗客の欧米シニア層ら約500人は上陸後、バスで市内を巡った。船は同日夜、韓国・済州島に向かった。
 両港では船の到着に合わせた演奏やセレモニーがあり、関係者や市民らが歓迎した。
 国際クルーズ船を巡っては2020年、長崎港の工場に停泊中の船内で集団感染が発生。県はこれを踏まえ、感染症対策の運用方針と緊急時対応計画を独自にまとめ、受け入れを再開した。


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