京都の中学校でツーブロックやレギンス解禁 校則変更に踏み切った理由

 京都府南丹市園部町の園部中で、耳の上辺りの髪を短く刈って段差を付ける髪形「ツーブロック」や、黒系のレギンスの着用などが本格的に認められた。昨年10月から試行的に許可されていたが、生徒会は試行中の風紀の乱れなどはなかったと判断し、校則の変更に至った。

 同中では2022年度、時代にそぐわず、必要性の乏しい校則は見直していこうと生徒と教員が校則の在り方に関する議論に着手。ツーブロックの解禁や白に限っていた靴下について黒や紺なども認め、式典ではシャツの第1ボタンまで止めるという決まりをなくすなどの方向性を決め、試行した。

 11月下旬、全校生徒約350人にアンケートを取ったところ、「気になる」という回答はほとんどなかった。ただツーブロックについては「気になる」「少し気になる」との答えが計1割ほどあったため、今年1月に再度アンケートを実施した。

 さまざまなバリエーションのツーブロックの画像8枚を並べ、どの画像であれば違和感が少ないかを選んでもらい、許容できる水準を検討。耳の上辺りの髪の長さが3ミリ以上あれば、周囲に威圧感を与えにくいとの結論を導いた。一連の結果を踏まえ、1月下旬の生徒総会で校則を改めた。

 福西茂樹校長は「校則を変えても規律は保たれている。生徒自らが見直しに向けて行動し、主体性を高める学びにもつながった」と評価した。

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