
サッカーJ3の鹿児島ユナイテッドFCは16日、鹿児島市の西原商会本社ビルで定例会見を開いた。既存株主16者と新規株主3者を引受先とした第三者割当増資で、1月30日付の総額1億269万円の増資手続きが完了したと報告した。
安定したクラブ経営の基盤を整えることが増資の目的。借入金の返済や資金繰りの安定化を図るために実施した。企業版ふるさと納税制度を活用して整備するクラブハウスについて、徳重剛代表は「1年以内に手をつけられれば」と見通しを語った。
市が検討している多機能複合型スタジアム構想の議論は「足踏み状態」が続いている。徳重代表は「現場としては、優勝して昇格して(スタジアム新設の)機運を高めたい。来場者数を伸ばして、まい進するしかない」と話した。
■鹿児島Uにけん責処分 新規大口株主の事前承認得ず
Jリーグは16日、リーグ規約に違反したとして、鹿児島ユナイテッドFC(鹿児島U)に懲罰処分「けん責」を下したと発表した。新規大口株主が発生したが、チェアマンから事前承認を得ていなかったことが理由。同日、定例会見を開いた徳重剛代表は「認識が薄かった」と陳謝した。
鹿児島UとJリーグによると、1月18日にあったクラブの取締役会で新株の割り当てを決定した際、15%以上の大口株主が発生したが、チェアマンの事前承認を得ないまま、新規株主の割り当てを決議した。
鹿児島Uはリーグに29日に事後申請し、顛末(てんまつ)書と再発防止策を2月22日に提出した。徳重代表は期日の認識の誤りがあったと説明し「深く反省し、懲罰内容を厳重に受け止める。規約の順守を徹底するとともに、再発防止策を構築して対応する」とコメントした。
