金価格、また最高を記録 9115円、欧米不安で

重さ1キロの金地金

 地金大手の田中貴金属工業(東京)が17日発表した金価格は1グラム当たり前日比37円高の9115円だった。国内の金小売価格の指標として2日ぶりに過去最高を記録した。欧米金融機関の経営不安が市場で強く、その影響で日米欧の景気も冷え込みかねないため「有事の安全資産」とされる金の需要が増えており、価格が一段と上がった。

 金価格は2020年4月13日に新型コロナウイルス流行を背景に6513円を付け、約40年3カ月ぶりに過去最高を更新した。ロシアのウクライナ侵攻直後の22年3月5日には8036円に上昇し、最高価格を塗り替えた。23年は3月13日に初めて9千円台に乗せ、その後も上昇傾向だ。

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