閉校の東粟倉小、感謝胸に別れ 最後の卒業式と記念式典

閉校記念式典で校歌を斉唱する児童(前列)

 児童数の減少により2022年度末で閉校する東粟倉小(美作市東青野)の最後の卒業式と閉校記念式典が17日、同小で行われた。児童たちは感謝の思いを胸に学びやに別れを告げた。

 卒業式は講堂であり、6年生6人が在校生11人や保護者、教職員が見守る中、宗森雄子校長から卒業証書を授与された。宗森校長は「最後まで優しく強く頑張ってくれ、誇りに思う。夢に向かって羽ばたいてください」とはなむけの言葉を贈った。

 式後、閉校記念式典が、休園中の東粟倉幼稚園の閉園記念式典と合わせて体育館で行われ、児童17人と地域住民ら約120人が出席した。

 萩原誠司市長が「皆さんと同様に寂しさがある。地域の子どもたちの未来が明るくなるよう努力する」と式辞を述べた。地元を代表して統合推進協議会の小松美之会長が「苦渋の決断だった。夢と希望を持って前向きに進む子どもの姿が引き継がれると信じる」とあいさつ。児童は学校の歴史や生活の思い出を披露し、校歌を斉唱。宗森校長が校旗を萩原市長に返納した。

 運動場では校歌を刻んだ記念碑を除幕した。児童長を務めた6年福永笑(にこ)さん(12)は「全ての行事を成功させようとみんなと協力して過ごした1年だった。別れは寂しい。中学では勉強も部活も頑張りたい」と話した。

 東粟倉小は1876(明治9)年、同市中谷の民家を借りて開校したのが始まり。4月からは大原小(同市下町)に統合される。

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