【メジャーリーグを知ろう!】大谷翔平所属・エンゼルスはこんなチーム

大谷翔平 - WBC準々決勝イタリア戦終了後の監督インタビュー中での一コマ @Getty Imaegs

WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で、5大会連続となる準決勝進出を決めた侍ジャパンの中で最も注目を浴びている大谷翔平。そんな大谷翔平が所属するエンゼルスを今一度紹介したい。

◆トッププレイヤーを複数抱えながらも歯車が噛み合わず、8年連続ポストシーズン進出を逃している(MLB最長)。今季こそ悲願のポストシーズン進出を。

WBCでの直接対決も期待される大谷翔平とマイク・トラウト @Getty Images

近年のエンゼルスを一言で表現するなら「ちぐはぐ」だ。MVP3度受賞の実力者であるマイク・トラウトに、二刀流で野球界を代表する選手に登りつめた大谷翔平ら、メジャー屈指のスター選手を複数抱えるチームでありながらも、トラウトや大谷を含めた主力選手が故障に悩まされたり、投手陣が好調なシーズンと野手陣が好調なシーズンが噛み合わなかったりと、毎年勝ちに行く姿勢は見せながらも、7年連続負け越し/8年連続ポストシーズン進出なしを継続中の記録はメジャー最長タイと、不甲斐ないシーズンが続いている。

《注目ポイント①》
今季も引き続きポストシーズンを狙うシーズンとなるが、今季こそチームの歯車が噛み合い、不名誉な記録を脱することができるだろうか。

◆大谷・トラウト・ウォードのトリオはメジャー屈指も… カギは脇を固めるメンバー

昨シーズンは23本の本塁打を放ったテイラー・ウォード @Getty Images

昨季の野手陣は大谷翔平、マイク・トラウトの主軸コンビがそれぞれ安定した成績を残したことに加え、初めて規定打席に到達したテイラー・ウォードも打率.281・23本塁打を放つなどブレイク。しかし、チームの総得点はメジャー30球団で25位まで落ち込んだ。3人が素晴らしい成績を残しながらもチーム全体の成績が落ち込んだのは、厳しい表現をすれば「レギュラーを務めるには力不足な選手の出場機会が多かった」ということになる。

これを踏まえ、オフにはツインズからジオ・ウルシェラ、ブリュワーズからハンター・レンフローをトレードで獲得、FA市場ではブランドン・ドルーリーを獲得と、昨季他球団でレギュラーを務めた選手を複数補強した。

《注目ポイント②》
2年連続で故障に悩まされているアンソニー・レンドンを含め、今季は「いかにレギュラーが離脱せずプレイできるかどうか」がチームの命運を左右しそう。

◆エース大谷翔平と左腕カルテットを擁する先発陣は強力。カギは先発6番手とブルペン陣か

昨季の先発陣は、大谷がメジャー移籍後初の規定投球回到達で防御率2.33、15勝を挙げる大活躍のほか、パトリック・サンドバル、リード・デトマーズ、ホセ・スアレスの若手左腕トリオが、初めて100投球回をクリアとブレイク。先発陣の防御率3.67はメジャー6位の好成績だった。

左からサンドバル、デトマーズ、スアレス @Getty Images

オフには、昨季ドジャースで防御率2.57、15勝を挙げたベテラン左腕タイラー・アンダーソンを獲得。

一方でブルペン陣は、昨季開幕時の守護神ライセル・イグレシアスをシーズン中にブレーブスにトレード放出。以降はクローザーを固定しない運用が続いた。

オフには、ロッキーズで62試合に登板したカルロス・エステベス、レンジャーズで63試合に登板したマット・ムーアを獲得も、どちらも守護神を務めるタイプではない。今季も引き続きクローザーは固定せず、状況に応じて適した投手をマウンドに送り出す運用になりそうだ。

《注目ポイント③》
エンゼルスは、6人制ローテーションを採用しているため、6番手を争う投手がどれだけ5本柱に近い成績を残せるかがカギになりそうだ。

と、ここまでの3つのポイントに注目して、今シーズンのエンゼルスを楽しんでほしい。メジャーリーグ開幕は、日本時間3月31日。エンゼルスの開幕戦は、今季からメジャーリーグ挑戦となる藤浪晋太郎が所属するアスレチックスと、日本時間11:07にプレイボール。WBCは残すところ準決勝、決勝の2戦のみ。大谷ロス必至だが、メジャーリーグで引き続き大谷翔平の活躍を目撃しよう。

ちなみに、エンゼルスからは、下記の10名がWBCに出場している。
イタリア:デビッド・フレッチャー(内野手)
パナマ:ハイメ・バリア(先発/救援)
日本:大谷翔平(先発/DH)
アメリカ合衆国:マイク・トラウト(外野手・キャプテン)、アーロン・ループ(救援)
メキシコ:パトリック・サンドバル(先発)
コロンビア:ジオ・ウルシェラ(内野手)
イスラエル:ザック・ワイス(救援)
ベネズエラ:ホセ・キハダ(救援)、ルイス・レンヒーフォ(内野手/外野手)

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