
イングランド・プレミアリーグの強豪としての立場を確固たるものにしているリヴァプール。ユルゲン・クロップ監督の下、様々な補強を当てたことでその力を高めてきた。
しかしその一方で失敗も…今回は「リヴァプールにおけるこの10年間のワーストイレブン」をご紹介する。
GK:アーダーム・ボグダーン

国籍:ハンガリー
リヴァプール所属:2015~2019
リヴァプールでの成績:2試合0ゴール
現在:フェレンツバーロシ所属

ボグダーンはリヴァプールのトップチームでデビューしてからわずか3分で悲惨なミスを犯し、それがイングランド・プレミアリーグでの最初のキャリアを台無しにしてしまった。リヴァプールでは公式戦すべてを合わせても6回しかプレーしなかったものの、このクラブで期待される基準に達していないことは明らかでもあった。
現在は母国ハンガリーの名門フェレンツバーロシに所属しているが、デネス・ディブシュのサブとしてベンチを温めている。
CB:セバスティアン・コアテス

国籍:ウルグアイ
リヴァプール所属:2011~2015
リヴァプールでの成績:13試合1ゴール
現在:スポルティングCP

2011年にナシオナル・モンテビデオから獲得されたセバスティアン・コアテス。若きウルグアイの天才的なセンターバックとして青田買いされたものの、あまり出番が与えられず。2013年の日本代表戦で大怪我をしたこともあり、ローン移籍を経て2016年にスポルティングCPへと移籍している。
それからはずっとスポルティングでプレーし続けており、30代になっても中心選手で有り続けている。現在守田英正の同僚でもある。
CB:ティアゴ・イロリ

国籍:ポルトガル
リヴァプール所属:2013~2017
リヴァプールでの成績:0試合0ゴール
現在:パッソス・フェレイラ(※スポルティングからのローン)

スポルティングCPでデビューし、それからまもなくリヴァプールに引き抜かれたイングランド生まれのポルトガル人ディフェンダー。700万ポンドで獲得されたものの、結局プレミアリーグでは1試合も出場せず、ローン移籍を繰り返すキャリアに。
そして2017年にレディングへと移籍し、2019年にスポルティングへ復帰。しかしそこでも定着できずにまたローン移籍を繰り返している。
CB:スティーヴン・コーカー

国籍:イングランド
リヴァプール所属:2016年
リヴァプールでの成績:3試合0ゴール
現在:ウィガン

2016年1月にQPRからの期限付き移籍で獲得されたコーカー。緊急的な補強だと思われたものの、センターバックであるはずのコーカーはサブのアタッカーとして起用されただけで、3試合のみの出場だった。
その後はQPRに復帰し、スコットランドやトルコの様々なクラブを渡り歩き、今年1月にウィガン・アスレティックと契約してイングランドに戻っている。
右WB:ラザール・マルコヴィッチ

国籍:セルビア
リヴァプール所属:2014~2019
リヴァプールでの成績:19試合2ゴール
現在:トラブゾンスポル(※ガジアンテップからのローン)

ベンフィカに2000万ポンドもの移籍金を支払って引き入れたマルコヴィッチ。世界でも最も有力なウインガーと言われていた彼は、リヴァプールで急停車した。最初のシーズンで34試合に出場し3ゴールを決めたが、それから全く必要とされなくなった。
ローン生活を送った後にフラムへと完全移籍し、それから古巣パルチザン・ベオグラードへ戻った。昨年トルコのガジアンテップFKへ移り、今年トラブゾンスポルに貸し出されている。
左WB:ウサマ・アサイディ

国籍:モロッコ
リヴァプール所属:2012~2015
リヴァプールでの成績:12試合0ゴール
現在:トレーニングジム経営
2012年にヘーレンフェーンから加入したオランダ育ちのモロッコ人アタッカー。高いドリブル技術を武器にサイドを切り裂く選手で、当時は非常に高く評価されていた。ただ、リヴァプールでは12試合に出場したものの、得点に全く絡むことができなかった。
1年後にストーク・シティへと貸し出され、2014年にはアル・アハリへと完全移籍しているが、怪我もあってリヴァプール加入後のキャリアはほとんどうまくいかなかった。現在はスポーツジムを経営している。
CMF:マルコ・グルイッチ
国籍:セルビア
リヴァプール所属:2016~2020
リヴァプールでの成績:8試合0ゴール
現在:FCポルト

ユルゲン・クロップ監督が就任後、初めての補強として行われたマルコ・グルイッチとの契約。2016年1月に招き入れた彼は長身のセンターハーフで、攻守にわたって貢献できる若手MFだと評価されたものの、結局8試合しか使われることがなかった。
510万ポンドで買われた彼は後にローン移籍したあとでFCポルトに放出されたのだが、なんと1050万ポンドと2倍以上の価値になっている。金銭的には成功した補強だが…。
CMF:ジョアン・テイシェイラ

国籍:ポルトガル
リヴァプール所属:2013~2016
リヴァプールでの成績:2試合0ゴール
現在:ウム・サラル

スポルティングCPの下部組織から獲得された天才MFであったジョアン・テイシェイラ。リヴァプールのユースでも目覚ましい活躍を見せ、アカデミー最優秀選手賞をも獲得していたが、トップチームでは全く出場機会が与えられなかった。
2016年にFCポルトへと移籍し、その後ブラガ、ヴィトーリア・ギマランイス、ヘーレンフェーン、ファマリカンと渡り歩いた。現在はカタールリーグでプレー。
FW:マリオ・バロテッリ

国籍:イタリア
リヴァプール所属:2014~2016
リヴァプールでの成績:16試合1ゴール
現在:FCシオン

ブレンダン・ロジャーズ監督は、キエッリーニに噛み付いてバルセロナに去っていったルイス・スアレスの後釜として、誰かにいつも噛み付いているバロテッリを獲得した。そのギャンブルはかなり大規模に裏目に出てしまい、1シーズンで4ゴールのみという悲しい結果に。
1年後にミランへと送り返された後は短期間で様々なクラブを渡り歩くジャーニーマンとなっている。ニース時代には復活の匂いを感じさせ、トルコ移籍後はイタリア代表にも復帰したが…しかし再びスイス移籍でトーンダウン。
FW:イアゴ・アスパス

国籍:スペイン
リヴァプール所属:2013~2015
リヴァプールでの成績:14試合0ゴール
現在:セルタ

セルタで活躍していたストライカー。2012-13シーズン終了後にリヴァプールが900万ポンドで獲得したが、点取り屋としてはイングランドに馴染めず。なぜかコーナーキックのキッカーを担当し、相手選手に渡す最悪のボールを出したことだけが話題になった。
ただリヴァプールを離れてからは古巣セルタで大復活。毎シーズンのようにリーガで2桁ゴールを奪い、一時はスペイン代表にも定着していた。
FW:ドミニク・ソランケ

国籍:イングランド
リヴァプール所属:2017~2019
リヴァプールでの成績:21試合1ゴール
現在:ボーンマス

チェルシーの下部組織では卓説した成績を残していた大型アタッカー。リヴァプールは彼をフリーで獲得することに成功し、見事な手腕での引き入れだと評価されたものの、なぜかアンフィールドではさっぱり良いところがなかった。
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2018-19シーズンに移籍したボーンマスでは2部降格とともにストライカーへとコンバートされ、2021-22シーズンは29ゴールと大爆発した。