【キャンプ大賞2022】キャンプ業界の目利き12名が審査し、選び抜かれた最優秀ファミリーテントを発表!

2023年2月15日、東京都八王子市のキャンプ場にて「キャンプ大賞2022」が開催されました。2022年の1年間に発売されたあまたのキャンプギアの中から、最高の逸品を選び出すこのアワード。確かな眼力を持つ錚々たるメンバーを審査員としてお招きし、事前に厳選された76点のノミネートギアを徹底的にチェック&採点していただきました。その中から今回は、ファミリーテント部門の受賞製品を発表。部門最優秀賞の栄冠に輝いたのは、どのテントなのか。当日の審査の模様とともにレポートします!

最高のギアはどれだ?「ハピキャンPresents キャンプ大賞」開催!17名の業界人&おぎやはぎが忖度ナシで選ぶガチ企画 - ハピキャン|キャンプ・アウトドア情報メディア

【ハピキャンPresents キャンプ大賞2022】実行委員メンバーが選んだ最優秀ギアを発表! - ハピキャン|キャンプ・アウトドア情報メディア

スペシャリストたちが鋭い視点で選び抜く、業界最大規模のアワード

「キャンプ大賞2022」は、2022年に発売されたキャンプギアの中から優れたアイテムを掘り起こし、その素晴らしさを世にしらしめることを目的としています。

事前にキャンプ大賞実行委員のメンバーが、膨大なアイテムリストからノミネートギアを厳選。

選りすぐりのキャンプギアを、さらに審査員が実物を見ながら精査し、2022年を象徴する逸品を決定します。

晴天に恵まれた審査会当日。八王子市のキャンプフィールドを舞台に運命の審査が開始!

フィールド上に配置されたテントやキャンプギアの前に審査員が集合。いよいよ審査会のスタートです。MCを務めるのは、ハピキャンのYouTubeでもお馴染みの放送作家・山口トンボさんと、キャンプブロガー&イラストレーターのヤマケンこと山口健壱さん。ハピキャン編集長・大西の開会宣言を合図に、総勢12名の審査員がギアのチェックを始めました。

真剣なまなざしでアイテムをチェックする審査員は、いずれ劣らぬ精鋭揃い

「最高のキャンプギアを選び出す」というミッションに挑む審査員は、アウトドア業界の最前線で活躍するスペシャリストのみなさん。ギアの特徴はもちろん、長所、短所をつぶさに観察し、的確な評価を下してくれます。

審査員のみなさんは、実際にギアに触れ、使い心地を試し、自らの経験と知識を総動員しながら審査を進めてくれました。さて、その評価はいかに!

5つの「年間最優秀賞(オブ・ザ・イヤー)」と11個の「部門最優秀賞・優秀賞」が決まる

発表の前に各賞の位置づけと、採点の方式を紹介しておきます。審査されるアイテムは、全5ジャンル、11部門に分類されています。

各部門にノミネートされているアイテムの中で「最も優れている」と評価されたものが「部門最優秀賞」を、次点となったものが「部門優秀賞」を受賞します。

また、後日の発表になりますが、部門最優秀賞ギアをさらに吟味し、各ジャンルの頂点を極める「年間最優秀賞(オブ・ザ・イヤー)」も選ばれます。

【採点方法】(テント・ファイヤー・ファニチャー)

テント・ファイヤー・ファニチャーの3ジャンル7部門は、「企画性」「デザイン性」「機能性」「コスパ」「市場浸透性」の5項目を、それぞれ10点満点で採点。得点の合計が最も高かったアイテムが「最優秀賞」、次点が「優秀賞」となる。

【各項目の評価基準】(テント・ファイヤー・ファニチャー)

【企画性】

特筆すべき「アイデア」や「ギミック」、新規性のある「こだわり」のいずれか、または複数が盛り込まれているかどうか。

【デザイン性】

競合と差別化された特筆すべき「デザイン」および「設計」をまとっているプロダクトであるかどうか。

【機能性】

競合と差別化された特筆すべき「性能」および「実用的な機構」を備えたプロダクトであるかどうか。

【コスパ】

価格設定が「市場やターゲットに対して適切か」。その価格に見合った「実用性および耐久性」を備えたプロダクトであるかどうか。

【市場浸透性】

生産や販売チャネルなどの観点から見て入手性が安定しており、今後も市場の中で存在感を示し続けられるプロダクトであるかどうか。

【採点方法】(キッチン・雑貨)

キッチン・雑貨の2ジャンル4部門は、審査員が個人的に面白いと思った(使ってみたいと思った)プロダクトに順位をつける方式。たとえば8アイテムがノミネートされたキッチンジャンルの2部門は、1位=8pt、2位=7pt、3位=6pt……8位=1ptという順に得点が割り当てられる。

7アイテムがノミネートされた雑貨ジャンルの「便利・快適部門」、9アイテムがノミネートされた「エレクトリックグッズ部門」も同様の方式で、順位に応じた得点が割り当てられる。

各部門の得点を集計したうえで最終順位を決定。合計ポイントの最も高かったアイテムが「最優秀賞」、次点が「優秀賞」となる。

【キャンプ大賞2022】「ファミリーテント部門:最優秀賞・優秀賞」発表!

ファミリーテント部門には、全部で7つのアイテムがノミネートされました。家族全員が快適に楽しめ、自慢したくなるようなテントが出そろったファミリーテント部門。

その中から最優秀賞に選ばれたのはこちらのテントです!

ファミリーテント部門:最優秀賞はゼインアーツ「ロロ」

ノミネートされたアイテムの中で最高得点を獲得した「ファミリーテント部門 最優秀賞」は、ゼインアーツのツールームテント「ロロ」です!

設営しやすい構造に加え、独特なフレームワークをプラスすることで、広く、快適な空間を生み出すことに成功した点が高評価を獲得したポイント。幾何学的に見えるスタイリッシュな外観も、多くの審査員を魅了しました。

【商品の特徴】

ワンポール構造+フレームワークによって広々とした居住空間を実現した、斬新なスタイルのテント。高いデザイン性とキャンパーのニーズを踏まえた機能性を兼ね備え、絶大な支持を集めている。優れた通気性と防虫性を両立する大判のメッシュパネル、出入り口から雨が吹き込むのを防ぐフロントバイザーなど、装備も充実。簡易な設営というワンポールテントのメリットを生かしつつ、4~5人で利用可能な天井の高い2ルームをスムーズに構築できる。

ファミリーテント部門:優秀賞はコールマン「タフスクリーン2ルームエアー/MDX+」

日差しを遮断する「ダークルームテクノロジー」の利便性は、審査員の間でもやはり好印象。メッシュ部分の性能向上など、旧作からの改良ポイントもしっかりと加点対象に。

細部にまで配慮されたプロダクトとしての信頼感、コスパ面も高い評価につながりました。

【商品の特徴】

コールマン独自の「ダークルームテクノロジー」を採用。遮光性に優れた素材を用いて日光を90%以上シャットアウトし、室温の上昇を軽減することを実現した。2022年モデルは、メッシュパネル面積および網目の拡大による換気性能の向上、別売りの「リバーシブルファンベンチレーション」の取り付けスペースの設置など、特に通気性の向上に焦点が当てられ、より涼しく、快適に過ごせる空間が生み出されている。

点数が拮抗したファミリーテント部門。熾烈な争いを繰り広げたノミネートテントを一挙公開

ファミリーテント部門の「最優秀賞」と「優秀賞」は以上となりますが、続けて「キャンプ大賞2022」にノミネートされたその他のファミリーテントも見ていきましょう。

ノミネートされたテントはすべて、2022年に発売された膨大な数のテントの中から、厳正なる審査や議論を経て選び抜かれた名品揃い。

賞の獲得はならなかったとしても、その品質の高さは折り紙付きゆえ、審査員の皆さんが実際にテントに触れながら膝を打つ様子が、そこかしこで見受けられました。

では、審査員の絶賛コメントとともに、製品の特徴をチェックしていきましょう。

ファミリーテント部門:ノミネート優秀品01 ogawa「ヴィガスII」

2018年に発売され、高い人気を誇った「ヴィガス」の最新モデルは、旧作同様、コンパクトなボディに広々とした空間を内包したファミリー向けテント。

審査員の面々も実際に中に入り、3人家族には十分な空間の広さを体感。ドーム型のテントには珍しく、前室部分の天井が高めに設定されている点も、高評価のポイントになったようです。

フロントパネル部分に追加されたサイドウォールの機能性も注目の的でした。

ファミリーテント部門:ノミネート優秀品02アルペンアウトドアーズ「AOD-3」

好評を博した旧作、AOD-1の後継モデルとしてデビューしたAOD-3は、前後の大型メッシュドアのほか、前室両サイドに窓を追加したことによって、旧作のストロングポイントだった「開放感」をさらにグレードアップ。

ボトム部に巻き上げ可能なスカートを設置したことで気密性も向上しています。審査員は実際にフルオープンにした状態で通気性も入念にチェック。

旧作よりも目の細かくなったメッシュについては、通気性のよさだけでなく、防虫効果についても評価しました。

ファミリーテント部門:ノミネート優秀品03ラーテルワークス「ガーネル」

大きなフロントパネルを跳ね上げることでタープとして機能する点、インナーはフロント、サイド、合わせて6カ所をメッシュにできる点、さらに電源コード引き込み用のファスナーなど、細かなギミックもきちんと装備されている点など、高い機能性に視線が集中。

タープ・リビング・寝室という3つのエリアを作り出すラグジュアリーな大型テントながら80,000円台と値段がお手頃でコスパが高い点も評価されました。通気性が高く、夏場のキャンプも快適に過ごせるテントです。

ファミリーテント部門:ノミネート優秀品04YOKA「キャビン」

多くの審査員が目に留めたのは、個性的な外観。デッドスペースが少なく、寝室と前室を分けて使える機能性はもちろん、フルオープン、ハーフオープン、サイドオープンなど、状況や使用人数に応じて張り方をアレンジできる点も高評価を受けました。

薪ストーブ用の煙突ポートを装備し、素材にTCを採用したことで「火と仲よく過ごすこと」にこだわっている点についても、審査員の心を掴んでいたようです。

ファミリーテント部門:ノミネート優秀品05ビッグアグネス「ワイオミングトレイル4」

2015年に初期が発表され、絶大な人気を誇った「元祖・快適リビングを持つテント」が、幾度かのモデルチェンジを経て2022年に復活しました。

2つのキャビンに挟まれる形で前室を設けたインパクトのある形状。天井の中央部が高く設定され、開放感のある前室空間は、快適なリビングとして、あるいは道具類を整理して置いておくスペースとしても秀逸。

審査員の間では、自分なら前室スペースをどう活用するか、という議論が繰り広げられました。

ノミネート製品も含め、一級品揃いのファミリーテント部門!あなたはどのテントを選ぶ?

あらためまして、キャンプ大賞2022の「ファミリーテント部門:最優秀賞」は、ゼインアーツの「ロロ」が受賞という運びになりましたが、審査員の多角的な視点でチェックされたさまざまなコメントも、皆さんのテント選びの新しい指針になるはず。

全体にわたって点数が拮抗していたことを考えると、いずれの製品も負けず劣らず魅力的だったということがわかりますので、ぜひこの中から自分に合ったテントを見つけてみてください。

さて、「キャンプ大賞2022」、部門別最優秀賞の発表はまだまだ続きます。

次回は、テントジャンル内のもうひとつの部門「ソロ・デュオテント部門」の最優秀賞の発表を予定しています。ぜひご期待ください!

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