エンゼルスにもチャンスあり? 17年連続で「前年負け越しチーム」がポストシーズン進出中

昨シーズンワールドシリーズを制覇したヒューストン・アストロズ @Getty Images

昨季のレギュラーシーズンでは両リーグ合わせて14チームが勝率5割を下回った。大谷翔平が所属するエンゼルスもそのなかに含まれる。しかし、だからといって悲観的になる必要は全くない。MLB公式サイトのマイク・ペトリエロ記者によると、2006年以降は毎年必ず「前年負け越しチーム」がポストシーズン進出を果たしているというのだ。2005年は1チームもなかったが、1993~2004年にも毎年1チーム以上が「前年負け越しからのポストシーズン進出」を成し遂げており、今季はどのチームがその仲間入りを果たすか注目される。

昨季負け越したのは、ツインズ、レッドソックス、カブス、ダイヤモンドバックス、エンゼルス、マーリンズ、レンジャーズ、ロッキーズ、タイガース、ロイヤルズ、パイレーツ、レッズ、アスレチックス、ナショナルズの14チーム。データサイト「ファングラフス」の予測によると、このうち7チームは「ポストシーズン進出の可能性10%以上」となっている。

最も高いのはツインズの48%で、これはアメリカン・リーグ中部地区のレベルが高くないことが影響しているとみられる。2番手は39%のエンゼルス。ペリー・ミナシアンGMは今オフ、大谷翔平とマイク・トラウトの2大スターの脇を固めるという補強戦略をとり、ブランドン・ドルーリー、ハンター・レンフロー、タイラー・アンダーソンらを獲得した。ブルペンには不安が残り、同地区にはアストロズやマリナーズといった強豪もいるため、ポストシーズンに進むのは簡単なことではないが、その可能性は十分にあると言っていいだろう。

3番手以降は、レンジャーズ(37%)、レッドソックス(29%)、マーリンズ(19%)、ダイヤモンドバックス(11%)、カブス(10%)となっている。ジェイコブ・デグロムなど大型補強を敢行したレンジャーズはエンゼルスと同水準の数値となっており、エンゼルスはアストロズやマリナーズだけでなく、レンジャーズとの争いにも勝たなければならない。ツインズには前田健太、レッドソックスには吉田正尚、カブスには鈴木誠也が在籍。日本人選手の活躍もポストシーズン争いの行方を左右することになりそうだ。

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