「グアルディオラに愛されたのに成功できなかった」10名の弟子たち

現在世界最高クラスの指揮官として評価されているジョゼップ・グアルディオラ監督。これまでバルセロナ、バイエルン、マンチェスター・シティで多くのタイトルを獲得してきた。

クラブの豊かな資金力を武器にピンポイントで大型補強を行い、常にチームの緊張感と競争意識を保ってきた。その血の入れ替えも彼の手腕の一つだが、その一方でうまくいかなかった選手も…。

今回は『GMS』から「グアルディオラ監督の下で大失敗したスター選手10名」をご紹介する。

ドウグラス・コスタ

国籍:ブラジル

グアルディオラ監督の下で戦ったクラブ:バイエルン・ミュンヘン

グアルディオラ監督の下で戦ったシーズン:2015~2016

現在:LAギャラクシー

グアルディオラ監督がバイエルン・ミュンヘンでの最期のシーズンで引き入れたドウグラス・コスタ。シャフタール・ドネツクから3000万ユーロほどで獲得された。

ただそこで決めた4つのゴールと14アシストはグアルディオラ監督を十分に納得させるまでには至らなかった。そしてバイエルンでの2年目からはスタメンの機会が減少。もう少しグアルディオラの下でプレーしていれば違ったかもしれない。

ダニーロ

国籍:ブラジル

グアルディオラ監督の下で戦ったクラブ:マンチェスター・シティ

グアルディオラ監督の下で戦ったシーズン:2017~2019

現在:ユヴェントス

一時期、グアルディオラ監督は毎年のように多額のお金を使ってサイドバックを獲得していた。その一人がダニーロである。FCポルトを経てレアル・マドリーに行ったブラジル人選手を、マンチェスター・シティは3000万ユーロで獲得した。

ポルト時代には世界レベルの攻撃力で知られた選手だったが、残念ながらグアルディオラ監督のチームにはフィットせず。2年目は出番がかなり減ってしまい、その後ユヴェントスへ放出された。

ズラタン・イブラヒモヴィッチ

国籍:スウェーデン

グアルディオラ監督の下で戦ったクラブ:バルセロナ

グアルディオラ監督の下で戦ったシーズン:2010~2011

現在:ミラン

誤解を招きそうな選出であるが、ズラタン・イブラヒモヴィッチはグアルディオラの下で結果は残している。多くのゴールをバルセロナにもたらした。しかし、二人の関係は最悪だった。

出始めのリオネル・メッシを活かすためにグアルディオラ監督はチームを構築していったが、それによってイブラヒモヴィッチは脇の役割を求められ、当然ながらそれを拒否した。

ノリート

国籍:スペイン

グアルディオラ監督の下で戦ったクラブ:マンチェスター・シティ

グアルディオラ監督の下で戦ったシーズン:2016~2017

現在:イビサ

バルセロナではBチーム登録だったという点はあるものの、グアルディオラと2つのクラブで一緒に戦った珍しい選手の一人。それもあって2016年にはセルタからマンチェスター・シティへと引き入れられた。

しかしんがらプレミアリーグに全く馴染むことができず、わずか1年でセビージャへと売却された。その際には700万ユーロまで価値が下がってしまった。

フェラン・トーレス

国籍:スペイン

グアルディオラ監督の下で戦ったクラブ:マンチェスター・シティ

グアルディオラ監督の下で戦ったシーズン:2020~2021

現在:バルセロナ

まるでノリートのようにプレミアリーグで苦しんだスペイン人選手。バレンシアの下部組織で育ち、若くしてトップチームで中心的な存在となったウイングだ。2020年夏にチームと仲違いしたこともありマンチェスター・シティへと移籍した。

しかし輝かしかったのはスタートだけで、ポジションを確保することに苦しんだ。驚くことに2022年1月には5500万ユーロという信じられない額でバルセロナへ引き抜かれている。

マルティン・カセレス

国籍:ウルグアイ

グアルディオラ監督の下で戦ったクラブ:バルセロナ

グアルディオラ監督の下で戦ったシーズン:2008~2009

現在:LAギャラクシー

バルセロナの監督に就任したジョゼップ・グアルディオラが初年度に獲得した選手の一人。ウルグアイ出身の守備のユーティリティープレーヤーであるが、プジョル、ピケ、マルケスらのポジションを脅かせず。

1年後にはユヴェントス、2年後にはセビージャへローン移籍し、そのまま退団。それからは多くのクラブを渡り歩いており、ユヴェントスに3回加入するという珍しいキャリアを歩んでいる。

ヤヤ・トゥレ

国籍:コートジボワール

グアルディオラ監督の下で戦ったクラブ:バルセロナ、マンチェスター・シティ

グアルディオラ監督の下で戦ったシーズン:2008~2010、2016~2018

現在:指導者

「グアルディオラ監督と2つのクラブでともに戦ったが、一度も彼によって獲得されたことはない」という世界唯一の選手。バルセロナではグアルディオラの下で中盤のポジションから外され、2010年に売却された。

マンチェスター・シティではその過去を忘れたかのようにしばらく主力として愛されたが、ディミトリ・セルク代理人の大胆な行動もあって関係が悪化し、チームから追放される事件もあった。

アレクサンドル・フレブ

国籍:ベラルーシ

グアルディオラ監督の下で戦ったクラブ:バルセロナ

グアルディオラ監督の下で戦ったシーズン:2008~2009

現在:引退

アーセナルでアーセン・ヴェンゲル監督の下活躍を見せたベラルーシ産のドリブラー。確かなテクニックとキレでチャンスを作り出す彼は2008年、グアルディオラが監督に就任したバルセロナにやってきた。

しかし彼はあまり出場機会を得ることができず、1年目に19試合でプレーしたのみ。2年目からはローンで他のクラブへと貸し出されており、グアルディオラの期待に全く答えられなかった。

マリオ・ゲッツェ

国籍:ドイツ

グアルディオラ監督の下で戦ったクラブ:バイエルン・ミュンヘン

グアルディオラ監督の下で戦ったシーズン:2013~2016

現在:アイントラハト・フランクフルト

2014年のワールドカップ決勝でゴールを決め、ドイツを世界王者に導いた名MFゲッツェ。2013年夏にドルトムントからグアルディオラ率いるバイエルン・ミュンヘンへと移籍していた。

バイエルンでは出場機会やゴールの数に比べて批判を受けることが多く、2015-16シーズンにはサブに降格。あまり評価されないまま、2016年夏にはボルシア・ドルトムントへと復帰していった。

クラウディオ・ブラボ

国籍:チリ

グアルディオラ監督の下で戦ったクラブ:マンチェスター・シティ

グアルディオラ監督の下で戦ったシーズン:2016~2020

現在:ベティス

マンチェスター・シティでここまでうまく行かなかった選手も珍しいといえるブラボ。バルセロナでレギュラーを務めてきたチリ代表GKは2016年にグアルディオラの誘いでプレミアリーグへ。

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得意としていた後方からのビルドアップを求められての獲得だったが、彼はなかなかプレミアリーグに適応できず。結局わずか1年でエデルソンが獲得され、セカンドキーパーに降格している。

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