亡き父描いた丹波の風景見てほしい 京都・亀岡でアマチュア画家作品展

中島さんが描いた桜の油絵を手にする保志さん(左)と円さん=亀岡市余部町・ガレリアかめおか

 昨春に亡くなった京都府亀岡市のアマチュア画家中島日出夫さんの作品展が、18日からガレリアかめおか(余部町)で始まった。作品のファンだった友人らから「もう一度見たい」と要望があり、家族が一周忌に合わせて企画した。「父は風景画を好んで描いた。初めての人もぜひ会場に足を運んでほしい」と呼びかけている。

 中島さんは1935年、現在の南丹市美山町で生まれた。幼い頃から絵を描くのが好きで、亀岡市古世町の自宅にアトリエを構えていた。亀岡のセミプロ洋画家が立ち上げた油絵サークル「亀岡油絵懇話会」などに所属し、里山や自然の風景を油絵と水彩画で緻密かつ色彩豊かなタッチで描き、指導することもあったという。昨年3月28日に老衰のため86歳で亡くなった。

 会場では、自宅に残る400点以上の中から、長男の保志さん(56)と妻の円さん(54)が選んだ油絵28点と水彩画20点を展示する。亀岡市の平の沢池の桜や大本本部の紅葉、南丹市美山町のかやぶき屋根の家とススキなど丹波地域の美しい四季を捉えた絵のほか、スケッチブックに描きためた旅先の風景画もある。

 保志さんは「可能な限りさまざまなジャンルの絵を厳選した。外出の時は画材と小さな椅子を必ず持って行き、時間を見つけては描いていた。とにかく良い絵をとの思いが強かった。多くの人に見てもらえば父も喜ぶはず」と話している。

 21日まで。午前10時~午後5時。無料。作品をプリントした絵はがきを41種類用意し、数量限定で来場者にプレゼントする。

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