アウトドア「スノーピーク」が福井にキャンプ用品のリユース子会社 テントやタープ、自社製品専門で4月設立

「スノーピークサーキュレーションコア」の社長に就任する中上さん=福井県福井市中央1丁目

 アウトドア総合メーカー「スノーピーク」(本社新潟県三条市、山井太会長兼社長)は3月17日、同社製品のリユース事業を行う完全子会社「スノーピークサーキュレーションコア」を福井県福井市内に4月1日設立すると発表した。同社製品専門のリユースショップ「キャンバス」(福井市中央1丁目)の中上久範代表(46)が新社長に就任する。

 同日の取締役会で決まり、出資金は5千万円。中上社長のほか、スノーピーク山井会長兼社長が取締役会長に就く。

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 キャンバスは、中古販売業界に20年余り携わった中上代表が2017年に創業。スノーピーク製品のオンライン買い取り・中古販売を展開し、18年から新栄商店街内に店舗を構えた。商店街内の広場運営など、同社製品を通した地域活性化事業にも取り組んでいる。

 スノーピークは、循環型社会実現の流れを受けた市場の拡大を捉え、テントやタープなどキャンプ用品のリユース事業に参入する。以前から交流のあった中上代表の知見を生かしてもらおうと白羽の矢を立てた。

 新会社はキャンバスが入る建物内に設置。キャンバスの事業モデルをベースに、同社の品質基準に沿った修理、メンテナンスによる品質の担保や新規顧客の獲得につなげる。6月からネットでの買い取り、10月ごろからオンラインショップでの販売を始める予定。

 中上代表は「永久保証を掲げるスノーピーク公認となり、圧倒的な安心を提供できる。ユーザーの思いがこもった商品を『つなぐ』ことで、ファン拡大につなげていきたい」と意気込んでいる。

 キャンバスは4月以降、アウトドア体験のカフェ事業とテントクリーニング事業に集中する。

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