スペースX、打ち上げを相次いで実施。スターリンクとルクセンブルクの通信衛星

【▲「ファルコン9」ロケット。約4時間の間隔で打ち上げを実施(Credit: SpaceX)】

スペースXは2023年3月18日(日本時間)に、相次いで「ファルコン9」ロケットの打ち上げを実施しました。搭載されていた人工衛星は無事に軌道へ投入されたことが、同社のSNSや公式サイトにて報告されています。

打ち上げに関する情報は以下の通りです。

■打ち上げ情報:ファルコン9(Starlink Group 2-8)

ロケット:ファルコン9 ブロック5
打ち上げ日時:日本時間 2023年3月18日4時26分【成功】
発射場:ヴァンデンバーグ宇宙軍基地(アメリカ)
ペイロード:スターリンク衛星(Starlink v1.5)52機

スターリンク衛星は、スペースXの衛星インターネットサービス「スターリンク(Starlink)」で用いられる通信衛星です。同社は、高度や傾斜角が異なる「シェル1」〜「シェル8」に分類された軌道へ、最大4万2000機のスターリンク衛星投入を計画しています。

今回のミッションでは「シェル2」へ52機を投入することに成功しており、これまでに打ち上げられたスターリンク衛星の総数は「4105機(プロトタイプを含む)」となりました。

【▲ 参考画像:Starlink v1.0(Credit: SpaceX)】

■打ち上げ情報:ファルコン9(SES-18 & SES-19)

ロケット:ファルコン9 ブロック5
打ち上げ日時:日本時間 2023年3月18日8時38分【成功】
発射場:ケープカナベラル宇宙軍基地(アメリカ)
ペイロード:SES-18、SES-19

「SES-18」と「SES-19」は、ノースロップ・グラマンが設計・製造し、ルクセンブルグの通信会社SESが運用するCバンド通信衛星です。SES衛星は全部で6機が運用される計画で、タレス・アレーニア・スペースが設計・製造した「SES-17」「SES-22」と、ボーイング衛星システムズが設計・製造した「SES-20」「SES-21」が既に軌道へ投入されています。

SES衛星シリーズは、通信衛星が利用するCバンドの一部(280MHz幅)を5Gサービスに割り当てるアメリカ国内での取り組みにあわせて製造されました。これらの衛星は北アメリカ向けにデジタル放送サービスを提供するとともに、Cバンドの一部を空けることで、アメリカ全土を対象とした5Gサービスの拡大に貢献することも目的とされています。

【▲ SES衛星シリーズは6つの衛星で構成される。ロゴに名称がない「SES-17」は2021年10月に軌道へ投入された(Credit: SES)】

■打ち上げ関連リンク

Source

  • Image Credit: SpaceX
  • SpaceX \- STARLINK MISSION 2-8
  • SpaceX \- SES-18 AND SES-19 MISSION

文/sorae編集部 速報班

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