スーパー耐久第1戦鈴鹿の終盤に大クラッシュを喫した山野哲也、病院に搬送も意識はある状態

 3月19日、三重県の鈴鹿サーキットで行われたENEOSスーパー耐久シリーズ2023 Powered by Hankook第1戦『SUZUKA S耐』の決勝レース終盤、130R立ち上がりでクラッシュしたST-5クラスのOHLINS Roadster NATSの山野哲也だが、救出後病院に搬送され、検査を受けている。

 2022年にST-5クラスでランキング4位を獲得した日本自動車大学校のOHLINS Roadster NATSは、ST-5クラスの予選4番手からレース終盤、激しいクラストップ争いを展開していた。そんななか、山野がドライブしていたOHLINS Roadster NATSは、130R立ち上がりで17号車DIXCELアラゴスタNOPROデミオとサイド・バイ・サイドになった。

 しかし、マシンのサイド同士が接触し、OHLINS Roadster NATSは姿勢を乱すと、アウト側のバリアに激しくクラッシュ。後続車両はなんとか避けることができたが、OHLINS Roadster NATSはリヤエンドを中心に大きく破損しており、ドライブしていた山野の容態が心配された。

 山野はYoutube Live『S耐TV』のなかで、車両から自分の足で脱出したという報が伝えられたが、メディカルカーで運ばれた後、ST-Zクラスに22号車Porsche EBI WAIMARAMA Cayman GT4 RS CSで参戦している弟の山野直也が付き添い、鈴鹿市内の病院へ搬送された。

 直也はその後、iCraftの猪爪俊之監督と付き添いを交代。「意識はありますが、衝撃が大きかったこともあり、少しボーッとしているところがありました」と兄の状況を語った。ただ山野は負傷があるようで、そのまま病院に留まり再度3月20日にMRI、精密検査を行うというが、まずは意識があるとのことで、その点はひと安心というところだ。

 全日本ジムカーナ選手権での22回のチャンピオン、スーパーGTでの三度の王者という実績を誇る名ドライバーの山野。スーパー耐久でもそのベテランの実力をみせてくれていただけに、早い復帰を待ちたいところだ。

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