重冨さん パン職人全国大会で優勝 サワラや黄ニラ、県産食材使用

 岡山県里庄町新庄のパン店「SOL BAKERY(ソル ベーカリー)」の重冨朋子さん(39)が、パン職人が技とアイデアを競う「第5回ベーカリー・ジャパンカップ」(全日本パン協同組合連合会など主催)の調理パン部門で優勝した。サワラや黄ニラなど県産食材をふんだんに使い、工夫を凝らしたパンが評価された。

 2月28日から2日間、千葉市で開かれ、予選を通過した職人が食パン、菓子パン、調理パンの3部門で競った。調理パンは、8時間以内にサンドイッチ、具材をのせて焼くパン、具材を生地に入れるパンの計10種類を12個ずつ作る難しい部門で4人が出場した。

 重冨さんは岡山の魅力をPRしようと、サワラのフリットと野菜を煮込んだラタトゥイユのソースを挟んだもの、カキのソテーや黄ニラをのせたものなどを作った。生地も具材に合わせて10種類全て違うものにした。

 「緊張せず落ち着いて臨めた」と振り返る重冨さん。時間内で120個を手際よく完成させ、準優勝だった前々回の悔しさを晴らした。「寝る間も惜しんで準備を重ねた。これからも岡山の良さを知ってもらえるパンを作り続けたい」と力を込める。大会で作ったパンは今後、店でも販売する予定という。

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