ブルージェイズ・菊池は先発5番手当確 オープン戦5試合で防御率1.38の好成績

ここまで5試合に先発して防御率1.38と好調をキープしている菊池雄星 @Getty Images

メジャー5年目、ブルージェイズに移籍して2年目のシーズンを迎えている菊池雄星。3年3600万ドルの契約を結んで加入した昨季は期待に応えられず、8月中旬からブルペンに配置転換された。今季は先発ローテーションの座を保証されず、「先発5番手候補の1人」という立場でキャンプインしたが、オープン戦ではここまで5試合に先発して防御率1.38と好調をキープ。開幕ローテーション入りはほぼ確実な状況となっている。

今季のブルージェイズは先発ローテーション5枠のうち、アレック・マノア、ケビン・ゴーズマン、ホセ・ベリオス、クリス・バシットの4枠が固まっており、昨年トミー・ジョン手術を受けた柳賢振(リュ・ヒョンジン)は7月ごろまで復帰できない見込みのため、先発5番手争いが注目されていた。キャンプ前の時点で候補に挙げられていたのは菊池のほか、ミッチ・ホワイト、ドリュー・ハッチソン、ザック・トンプソン、有望株リッキー・ティードマンといった面々。このうち、菊池の最大のライバルと目されていたのは昨季途中にドジャースから加入したホワイトだが、右肩の不調で調整が遅れており、まだオープン戦で1試合も登板していない。オープン戦で好投を続ける菊池が大きくリードしている状況だ。

マイナー契約のハッチソンは4試合に登板して防御率11.57と結果を残せず、1月にトレードで加入したトンプソンも5試合で防御率7.45とイマイチ。球団ナンバーワン有望株のティードマンはまだ20歳でマイナーAAA級も経験していないため、ブルージェイズとしてはメジャー昇格を焦る必要はない。「菊池が好調」かつ「ライバルがほぼ総倒れ」という状況により、菊池の先発5番手は当確だ。ただし、菊池はシーズン開幕後も結果を出し続けることが求められる。ホワイトやトンプソンが虎視眈々とローテ入りを狙っているだけでなく、7月にはベテラン左腕の柳が戻ってくる。ティードマンもマイナーでの活躍次第では、夏場以降に昇格してくる可能性がある。菊池は昨季のようなピッチングを続けていれば、再びローテから外されてしまうだろう。

先発5番手争いを制した菊池は1年を通してその座をキープできるのか。移籍2年目のブレイクに期待したい。

© 株式会社SPOTV JAPAN