岩佐歩夢「2レースともに結果を出せたことは非常にポジティブ」【FIA F2第2戦レース2】

 3月19日、2022年FIA F2の第2戦ジェッダの決勝レース2が開催され、メルセデス育成のフレデリック・ベスティ(プレマ・レーシング)が今季初優勝を飾った。2位はアルピーヌ育成のジャック・ドゥーハン(インビクタ・ビルトゥジ・レーシング)、3位にユアン・ダルバラ(MPモータースポーツ)、4位にレッドブル&ホンダ育成の岩佐歩夢(ダムス)が続いた。

 ここでは第2戦ジェッダのフィーチャーレース(決勝レース2)後の岩佐をはじめとする、各ドライバーのコメントをお届けする。

■フレデリック・ベスティ(プレマ・レーシング)/決勝レース2:優勝

「2020年のモンツァを思い出すね(編注:プレマから参戦したFIA F3での優勝)。あの時も大きな勝利だったけど、今日もプレマやエンジニアのペドロ(・マトス)、メルセデス、そして僕を支えてくれているみんなと一緒に大きな結果を出すことができた」

「今日のレースは波乱万丈だった。多くの人が僕の前でミスをするなか、トラブルに巻き込まれないように努めた。クルマは素晴らしいペースで、予選で最速だったビクトール・マルタンス(インビクタ・ビルトゥジ・レーシング)にプレッシャーをかけることができた。その結果、僕が優勝することができたのだから、本当に素晴らしい。次戦のメルボルンが待ちきれないね」

2023年FIA F2第2戦ジェッダ フレデリック・ベスティ(プレマ・レーシング)

■ジャック・ドゥーハン(インビクタ・ビルトゥジ・レーシング)/決勝レース2:2位

「しっかりと、18ポイントを獲得できたことはよかったね。今日はチャンピオンシップ上位陣の多くがあまり良い成績を残せないなかで上位に食い込み、このポジションを獲得できたのは素晴らしいことだと思う」

「このところ、クルマに自信を持つのに苦労していたんだ。今シーズンはこれまで根本的な問題がいくつかあり、それが自分たちのコントロールの及ばないところだったから、みんなに大きな衝撃を与えてしまったね。コースに出るたびに、問題を無くそうと努力したけど、残念ながら、今日もクルマにはあまり多くの自信が持てなかった。今後また自信を取り戻せることを期待している。僕たちはいいレースをしたし、自分たちができる最大限のことをした。でも、2位でフィニッシュできたことは、幸運もあったと思う」

「バーレーンに比べたら今回のクルマには自信が持てたけど、昨年末のような感覚はまだないんだ。でも、今日は部分的に強いペースを示せたし、結果はポジティブだと思う。でも、僕やチームにとって2位はハッピーな結果ではないね」

「(ピットストップでベスティに先行を許したが、そのままの順位であればリードを保てたかという問いに対し)正直、フレデリックに抜かれていたかもしれない。ミディアムタイヤのスティントでは、彼らはかなり速いレースペースを持っていた。もしあのピットストップがなければ、タイムロスを防げたかもしれない」

「最初の数周はブレーキの調子が悪く、右フロントがロックアップしやすく、それがミディアムタイヤでのペースアップの妨げになった。フレデリックがオリバー(・ベアマン)を抜いたあとは、僕も非常に速いペースを発揮できた。でも、あのレースで勝てるようにするには、まだまだ課題がたくさんあるね」

「次戦の舞台は地元のオーストラリアだ。実は僕にとってオーストラリアでレースカーをドライブする初めての機会なんだ。とてもクールなレースになりそうで、とても楽しみにしている。メルボルンでのレースはホームレースだ。僕の故郷(ゴールドコースト)から飛行機で2時間かかるけどね。多くの観客が同じオージーであること、それを後ろ盾にすることで、最高の雰囲気となると確信している。早く次戦のスタートを迎えたいね」

2023年FIA F2第2戦ジェッダ ジャック・ドゥーハン(インビクタ・ビルトゥジ・レーシング)

■ユアン・ダルバラ(MPモータースポーツ)/決勝レース2:3位

「昨日は優勝できなくて残念だと思ったけど、今日は3位になれてよかった。今日は昨日のようないいレースペースがなかったね。ただ、トラブルに巻き込まれないように、ライバルのミスを拾っていったんだ。今週末は上位に食い込むことができ、とても気分がいい。バーレーンでは僕とジャック(・ドゥーハン)は最後尾を争っていたけど、今は表彰台を争っているんだ。間違いなくいい感じだし、少し自信を持ってオーストラリアに臨めるよ」

「今日はフレデリックのようなレース運びはできなかったけど、自分自身がもっとうまくやれば、2位になれたかもしれない。2日間で2回の表彰台、そしてジェッダでは3回連続の表彰台と、このコースは明らかに僕にとって相性がいいんだ。この調子でメルボルンに乗り込んでいきたい」

2023年FIA F2第2戦ジェッダ ユアン・ダルバラ(MPモータースポーツ)

■岩佐歩夢(ダムス)/決勝レース2:4位

「4位という結果はよかったですが、内容はとても厳しいレースでした。明らかにマシンのスピードが足りなかったです。異常なほど遅いというわけではありませんが、他のマシンには及びませんでした。ストレートはそれほど問題ないのですが、コーナーでのスピードが劣っていました」

「タイヤに関してはまったく問題なく、しっかりグリップさせることを考えながら走っていました。マシンの基本的なスピードについてはエンジニアとともに見直して改善しなければなりません。しかし、今のポテンシャルをしっかり発揮して、2レースともに結果を出せたことは非常にポジティブなことだと思っています。それは自分もチームも同様で、改善が必要なところはあるものの、大きな問題なく2戦目で結果を出せたことはいい状況です。今後マシンのポテンシャルを上げて、さらに上を目指してがんばります」

2023年FIA F2第2戦ジェッダ 岩佐歩夢(ダムス)

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