高齢女性が携帯持ってATM操作「詐欺では?」 声掛けと警察署に通報、未然防止で感謝状

感謝状を受け取った水口さんと加治屋正仁署長=逗子署

 神奈川県警逗子署は13日、還付金詐欺を未然防止したとして、鎌倉市の障害者福祉施設「青い麦の家」所長の水口晋さん(62)に感謝状を贈った。

 水口さんによると、1日午前11時ごろ、逗子市内のATMで、携帯電話で指示を受けながら、メモを手に操作する80代の女性を見かけた。「典型的な詐欺では」と感じ、声かけと署への通報を行った。当初、女性は落ち着いた様子で「銀行の人と話しているから大丈夫」などと応じていたが、駆けつけた署員の話を聞いて踏みとどまったという。

 水口さんは、「声をかけるまでに葛藤があったが、署への通報を呼びかけるポスターを見て通報できた」と振り返り、「声をかけずに女性がだまされてしまったら悔いが残っただろう。防ぐことができて本当に良かった」と話していた。

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