17歳石井さやかがプロ転向を発表。父・琢朗氏を前に強気「私のお父さんがプロ野球選手だったとなるように」

石井さやか「目標はグランドスラム優勝」とプロ転向を発表

3月20日、日本女子テニス期待の17歳、石井さやかが横浜市内で記者会見を行い、21日付でプロ転向することを発表。臨床検査事業などヘルスケア会社のユニバレオと所属契約を結んだ。

5歳でテニスを始めた石井は、9歳で全豪オープン、ウィンブルドンを観戦したことをきっかけに世界で活躍するプロテニスプレーヤーになることを決意。小学3年生から海外遠征を始め、メキメキと頭角を現してジュニア時代には数々の全国タイトルを獲得している。

昨年は女子国別対抗戦「ビリー・ジーン・キング・カップ」の日本代表にも選出されており、今年1月の全豪オープンジュニアでは単複でベスト4。世界ジュニアランキングで8位となり、ついにプロ転向を決めた。

父は、プロ野球の横浜DeNAベイスターズでチーフ打撃コーチを務める石井琢朗氏。ジュニア時代の思い出の大会として挙げ、シングルスで悲願の全国初タイトルとなった「全国選抜ジュニア14歳以下」決勝後は笑顔を見せていたが、父・琢朗氏に電話で報告したところ号泣。「おめでとうって言ってもらえた」とうれし涙を流していた。

それから約4年が経ちプロへ。親子で出席した記者会見では、緊張した面持ちながら「目標はグランドスラムで優勝」と述べ、通算2432安打を放ち、名球会入りを果たした偉大な父を前に「今までお父さんの娘が石井さやかと言われてきたけど、これからは石井さやかのお父さんがプロ野球選手だったとなるように頑張ります。自信はあります」と力強く答えた。

また、父・琢朗氏も「ぜひそうなってもらいたい」と背中を押し、「物心ついたころからプロのテニスプレーヤーになりたいと言っていた。僕自身、プロアスリートとして経験がある。(プロを目指す)ならば、退路を断ってでも目指しなさいとした。ただ、親としてまだ小学6年生にの彼女に対して退路を断たせる、覚悟を決めさせるというのはどんなものなのかなと葛藤はあった。だが、それ以上に娘の意志、覚悟の方が勝ち、今日という日を迎えられている。そういう意味でも一つの目標であったプロはクリアできた。でも、ここでやっとスタート地点。世界で戦える舞台に上れたかな」と、競技こそ違えど同じプロアスリートとしての目線に立ち、エールを送った。

石井のプロとしてのデビュー戦は、今月下旬に行われるツアー下部大会「甲府国際オープン」(山梨・甲府/ITF2万5000ドル)。その後、4月の「かしわ国際オープン」(千葉・柏/ITF2万5000ドル)に出場し、アメリカのIMGアカデミーを拠点に同国の下部大会に出場していくとしている。

© 株式会社キャピタルスポーツ