同僚の鎌田大地は「まだやるんすか」。24年まで契約延長をした長谷部誠はなぜ現役を続けるのか。CLや家族の存在も影響「一番は…」

3月21日、フランクフルトに所属する長谷部誠が日本で緊急記者会見を行ない、2024年6月までの契約延長を発表した。

長谷部とともに来日したクラブのスポーツディレクターであるマルクス・クレーシェ氏は、次のようにクラブの方針を述べた。

「長谷部はカップ戦やヨーロッパリーグ優勝などを経験しており、ドイツにいる日本人の中でこれだけ成功を収めている選手はいない。またこの年齢においても、高いパフォーマンスを出してくれている。そのなかで、クラブとしてはこちらがいつまでプレーするかを決めるのではなく、長谷部自身にいつまで現役を続けたいか判断してもらう」

来季に40歳を迎える長谷部は、「一番はプレーするのが楽しい。実際、20代前後の選手とポジション争いもするし、競争する楽しさも日々感じている。そのサッカーの楽しさがなくなったら、すぐにスパイクを脱ぐと思う」と現役続行を決めた理由を明かした。

また、チャンピオンズリーグのラウンド16で敗れたナポリ戦(2戦合計0-5)を挙げ、「個人的には今季、十何年ぶりにはチャンピオンズリーグの舞台に立てたが、敗れたナポリ戦の2試合には出られなかった。来季はその舞台に立ちたいし、もっとこのクラブで大きなことを成し遂げたいという思いが、より強くさせた」と語った。

そんな経験豊富な名手も昨年10月に膝のケガで、負傷離脱を余儀なくされた際には「やめようかなと考えた時期もあった」という。

それでも家族の存在が影響したようで「最終的に決めたのはつい最近で家族会議をした。娘がエスコートキッズをやったらすごく喜んでいて、『パパ、エスコートキッズをやりたいからサッカーやって』と言われた」と心温まるエピソードを披露した。

同僚の鎌田大地からは「まだやるんすか」と言われたという長谷部。フランクフルトでの10シーズン目となる来季も健在だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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