悪いことする子が優秀? 「じごく小学校」出版 宇都宮の絵本作家が文章担当

「じごく小学校」

 宇都宮市在住の絵本作家有田奈央(ありたなお)さんが文章を担当した、児童書「じごく小学校」(ポプラ社)が出版された。

 いたずらっ子の小学4年生の主人公板図良強(いたずらつよし)君がお母さんに誘われて、悪いことをする子が優秀、いたずらをしたら褒められるという不思議な「じごく小学校」に体験入学する話。

 小学2〜5年生向けで、有田さんにとって読み物を書いたのは初めて。「大きな挑戦だった。絵本と比べて文章が長いので飽きさせないように苦労した」と話す。いたずらばかりをする強君だが、生き物を大切にし、成長していく姿も見ものだ。

 絵を担当したのは、2020年発行の絵本「じごくバス」(ポプラ社)でもタッグを組んだ安楽雅志(あんらくまさし)さん。迫力満点の昭和レトロ感たっぷりの絵が特徴で、「ここまで面白くなったのは安楽さんのおかげ。絵探しや迷路もあり、楽しく夢中になって読んでもらえたら」と有田さん。挿絵には、ことわざなどをだじゃれにした文言がちりばめられ、大人もクスッと笑える。

 すでにシリーズ化が決定し、2作目は秋ごろに出版される予定。95ページ、オールカラー。1540円。

有田奈央さん

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