【連載コラム】第4回:MLBの2023年シーズンは9日後に開幕 WBC戦士たちの活躍にも注目!

第5回WBCは侍ジャパンの優勝で幕を閉じた @Getty Images

日本時間3月22日、約2週間にわたる熱い戦いが繰り広げられた第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は侍ジャパンの14年ぶり3度目の優勝で幕を閉じました。侍ジャパンやアメリカ代表といった強豪チームが期待通りの戦いを見せたことに加え、全5チームが2勝2敗で並ぶ珍事が発生したプールA、大会初出場で記念すべき1勝を挙げたチェコやイギリスの頑張りもあり、今回のWBCは過去4大会以上に盛り上がった印象があります。

私自身も1次ラウンド・プールBの侍ジャパンvs韓国、準々決勝の侍ジャパンvsイタリアを「いち野球ファン」として現地観戦しましたが、東京ドームの熱気や盛り上がりは想像以上でした。決勝では最後の最後で誰もが期待していた大谷翔平vsマイク・トラウトの対戦が実現するなど、改めて野球の素晴らしさを実感できた大会だったと思います。また、個人的にはアメリカ代表の強力打線を7回まで1点に抑えたNPB投手陣の活躍を見せ、NPBのレベルの高さも再認識しました。

そんな過去最高の盛り上がりを見せたWBCが終了し、NPBとMLBはそれぞれ2023年レギュラーシーズンの開幕を迎えます。NPBは日本時間3月30日に新球場のエスコンフィールドHOKKAIDOで日本ハムvs楽天の1試合が行われ、翌31日に残りの10球団も開幕戦を迎えますが、その日本時間3月31日にはMLBのレギュラーシーズンも開幕します。WBCを盛り上げた各国の選手たちが所属球団に戻り、今度はワールドシリーズ制覇を目指して長いレギュラーシーズンを戦うわけです。

侍ジャパンの優勝に貢献した大谷(エンゼルス)、ダルビッシュ有(パドレス)、吉田正尚(レッドソックス)、ラーズ・ヌートバー(カージナルス)はもちろんのこと、残念ながら出場辞退となってしまった鈴木誠也(カブス)、ほかにも前田健太(ツインズ)、菊池雄星(ブルージェイズ)、千賀滉大(メッツ)、藤浪晋太郎(アスレチックス)、筒香嘉智(レンジャーズ)がMLBの舞台でプレーします。

また、決勝で侍ジャパンと対戦したアメリカ代表のトラウト(エンゼルス)、ポール・ゴールドシュミット(カージナルス)、ムーキー・ベッツ(ドジャース)、準決勝で侍ジャパンとの死闘を繰り広げたメキシコ代表のパトリック・サンドバル(エンゼルス)、ランディ・アロザレーナ(レイズ)、ルイス・ウリアス(ブリュワーズ)、準々決勝で侍ジャパンと対戦したイタリア代表のデービッド・フレッチャー(エンゼルス)、ニッキー・ロペス(ロイヤルズ)らも今度はワールドシリーズ制覇を目指してプレーします。

MLBのロブ・マンフレッド・コミッショナーはWBCの次回大会を2026年に開催する予定であることを明言しましたが、このときまでにNPBや侍ジャパンの選手だけでなく、MLBや他国の選手のことを知っておけば、WBCの次回大会を今回以上に楽しむことができるはずです。また、次回大会までにMLBの舞台に挑戦する日本人選手も増えると思われます。

WBC開催直後の2023年シーズンは、これまであまりMLBに触れてこなかった人々がMLBを見始めるのに最適のタイミングと言えるでしょう。過去最高に盛り上がった今回のWBCをきっかけに、MLBに興味を持ってくださる方が1人でも増えたら嬉しいです。私が過去2年、解説を務めさせていただいたSPOTV NOWでは今季も日本人選手の所属チームを中心にMLBを配信予定とのことなので、そちらもお楽しみいただければ幸いです。

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