163億円かけ整備の新ゲート、あすから運用 自動車道の金武ICから米軍基地・ハンセンに直接出入り 混雑緩和を期待

 在沖米海兵隊と沖縄防衛局は22日、沖縄自動車道金武インターチェンジ(IC)から米軍キャンプ・ハンセン(金武町)に直接入れる、メインゲートの新設式典を開いた。新ゲートはICと国道329号を結ぶ道路に設けられた。使用開始は24日。国道329号から基地に出入りする米軍関係車両が減少し、周辺の混雑緩和が見込まれる。

 市街に面した既存ゲートは4月以降、歩行者専用となる。

 日本が米軍再編関係経費約163億円をかけて整備した。防衛省によると、高速のICから米軍基地のゲートに直接行き来できる構造は全国的にも珍しい。

 嘉手納より南の米軍施設の返還計画に基づく基本計画(マスタープラン)では、牧港補給地区(キャンプ・キンザー)の倉庫や整備工場がハンセンに移転する。混雑悪化が懸念されたことから金武町が要請していた。

 式典で小野功雄沖縄防衛局長は「329号線の渋滞が緩和し、交通利便性向上に寄与する」とあいさつ。

 スティーブン・リズウスキー海兵隊太平洋基地司令官は、1日当たり4千台以上の車が新ゲートを利用することになると指摘。町内の混雑緩和のほか基地に勤める人も「通勤時間を片道15~20分短縮できる。米側、地元従業員にとって喜ばしい時間の節約になる」と意義を語った。

 (知念征尚)

© 株式会社琉球新報社