秩父づくしで華やかに…小6の23人「秩父銘仙」着用で卒業式 「心待ちにしていた」 合唱は「旅立ちの日に」

秩父銘仙姿で卒業式に参加する6年生たち=22日正午ごろ、埼玉県秩父市立南小学校

 埼玉県秩父市野坂町の市立南小学校(児童数162人)で22日、卒業式が行われた。6年生23人が国の伝統的工芸品に指定されている絹織物「秩父銘仙」を着て、晴れやかな表情で新たな一歩を踏み出した。

 秩父銘仙を着用した卒業式は2018年から、新型コロナ禍で中止になった1回を除いて毎年実施されている。今年は市内の「レンタル銘仙 イロハトリ」の銘仙を使用し、6年生がお気に入りの柄を選んだ。

 式典は、呼びかけや合唱時以外はマスクを外して行った。6年生は、新井章弘校長から卒業証書を受け取った後、合唱曲「旅立ちの日に」を歌い、思い出が詰まった小学校に別れを告げた。

 卒業生の新井桜子さん(12)は「コロナ禍で学級閉鎖などもあったけれど、多くの行事を楽しめて、恵まれた学校生活だった」と振り返った。下坂洸さん(12)は「兄も銘仙を着て卒業したので、ずっとこの日を心待ちにしていた」と笑顔を見せた。

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