公傷適用中の上原彩子 シード維持へ「とても大事な試合」

米国参戦から11年目を向かえる上原彩子。大事な一戦となる(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国女子◇LPGAドライブオン選手権 事前(22日)◇スーパースティションマウンテンGC (アリゾナ州)◇6526yd(パー72)

米国に主戦場を移してから11年目を迎える上原彩子は、今季米ツアー初戦にして勝負の一戦を迎える。昨季から公傷制度を利用してシード維持を目指してきたが、適用により出場できるのは今大会が最後。その結果次第で来週以降の出場状況が決まるからだ。

上原は2021年7月に体調不良によりツアーを離脱。昨季は公傷制度の適用により6試合に出場し、予選を通過した4試合で約39ptの加算にとどまった。「事務的なミス」(上原)により対象試合が減るという厳しい条件が重なるなか、今季に持ち越された大事な一戦に向けて初めて回るコースの下調べを済ませた。

「トータルのポイント(21年~今大会)で今後が決まるので、今週はとっても大事な試合。いっぱい取らないといけないけれど、コース的に伸ばし合いになっても、グリーンは硬くて簡単ではない。いかにバーディを獲ってマネジメントができるか。スコアを作っていけるか、かな」。上原の獲得ポイントは現時点で22年シーズンの104位に相当しており、出場優先順位はシード選手(同80位まで)のカテゴリよりも大きく下がることになる。

ショット練習にも時間を費やして入念な下準備で開幕を迎える(撮影/田辺安啓(JJ))

一方で、昨年の予選会を通過した勝みなみと西村優菜が新たにツアーメンバーに加わった。今大会のフィールドにいる日本人選手は上原を含め6人。「みんな若いし、チャレンジできるタイミングは絶対に早い方がいい。今いる子たちが頑張ればその下の世代の子たちも『アメリカで戦えるんだ』と思う。そうなればゴルフのレベルは上がっていくので良いことだと思います」と、年々挑戦者が増えている状況を歓迎した。

地元・沖縄での2023年国内ツアー開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」では4日間をプレーし41位で終えた。「調子はまあまあいい感じ。あとは試合でどのぐらいその調子を引き出せるか。いいスタートが切れるように頑張りたいです」と気合いを込めた。(アリゾナ州ゴールドキャニオン/石井操)

国内ツアー開幕戦を含めて今年の2戦目(撮影/田辺安啓(JJ))
雨具を着て練習(撮影/田辺安啓(JJ))

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン