ダルビッシュがパドレス合流 開幕投手は「難しいだろう」と指揮官

日本時間3月24日、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の戦いを終えてパドレスに合流したダルビッシュ有は、マニー・マチャド、ニック・マルティネス、ジェイク・クロネンワースらチームメイトに温かく迎えられた。「素晴らしい経験だった」と今大会を振り返ったダルビッシュだが、1週間後にはレギュラーシーズン開幕が迫っている。大会中は2度のリリーフ登板を含め、3試合で6イニングしか投げていないため、開幕に向けた準備が整っているとはいえない。ダルビッシュ自身も「少し心配」と話している。

ジョー・マスグローブが故障で離脱していることもあり、本来であれば間違いなく開幕投手最有力候補のダルビッシュだが、WBCというイレギュラーなスケジュールが状況を複雑にしている。ボブ・メルビン監督は今月上旬に「国を代表して投げるのは素晴らしいことだが、コントロールできない問題も出てくるだろう。シーズン序盤は影響を受けるかもしれない」と話していたが、まさにその通りの状況だ。

メルビン監督はダルビッシュが開幕投手を務める可能性を完全に排除することはしなかったものの、「開幕戦で投げるのは難しいだろう」とコメント。ダルビッシュは調整を終えたあと、残りのオープン戦のどこかで1試合、登板することになるとみられるが、そうなると日程的にも開幕戦で投げるのは難しい。開幕2戦目や3戦目に回ることも十分に考えられる。

ダルビッシュはまだオープン戦で登板していないため、ピッチクロックへの適応も課題となる。昨季はチームのなかで最も投球間隔が長い投手の1人だったが、「開幕までにまだ時間はある。しっかりアジャストして適応する」とあまり問題視していないようだ。

シーズン序盤は多少の影響を受けることになるかもしれないが、WBC出場が何ものにも代えがたい経験だったことは間違いない。ダルビッシュは2009年の優勝と今回の優勝とを比較し、「今回は最年長だったので、チームでの役割が変わっていた。どちらも素晴らしい経験だった」と語った。

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