和気閑谷高女子寮に町営温泉活用 町が暫定措置 県外生徒向けに計画

和気閑谷高に県外から通う女子生徒向けの寮として、暫定活用が計画されている和気鵜飼谷温泉

 岡山県和気町は、全国募集している和気閑谷高(同町尺所)の高校魅力化事業として、県外から通う女子生徒向けの寮に、町営の和気鵜飼谷温泉(同町益原)を活用することを計画している。本格的な施設ができるまでの暫定的な措置。地元の温泉を学生寮として使うユニークな取り組みだ。

 県外の男子生徒向けには校内に寄宿舎がある。2020年の創学350年記念事業として、同高や同窓会、PTAでつくる実行委が企画。2人部屋が計4室あり、最大8人が入居できる。ただ、県外の女子生徒向け施設はなく、課題となっていた。

 計画によると、同温泉内の洋室2部屋を利用し、最大4人を受け入れる。学習机やベッド、クローゼットなどを用意し、通信環境も整える。管理人を配置する予定。浴場やレストランの利用も検討中で、23年度当初予算に関連費用1051万円を計上している。

 同高は広域から生徒を集めようと、18年度以降、県外から1学年最大12人の志願者を募っている。22年度、県外からの生徒は1~3年で計16人在籍。このうち女子は12人で、電車通学や町内に下宿をしながら勉学に励んでいる。

 町は今後、本格的な学生寮となる「学習交流センター」の整備を視野に入れている。町教委社会教育課は「県外女子生徒の入学状況にもよるが、寮が必要な時に備え、しっかりとした住環境を確保し、受け入れ態勢を整えたい」としている。

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