宮古島副市長の人事案を否決 「なぜ変えなければいけないのか、もっと説明が必要」と市長を追及 市議会

 【宮古島】宮古島市議会(上地廣敏議長)は23日の3月定例会最終本会議で、座喜味一幸市長が提案した県知事公室長の嘉数登氏(59)を副市長に選任する人事案を反対多数(賛成10、反対11、退席2)で否決した。

 与党と中立3人が賛成し、野党全員が反対した。中立2人は退席した。座喜味市長は伊川秀樹副市長を交代させ、嘉数氏を充てる方針で昨年末から調整を続けていた。伊川副市長は10日、市に退職届けを提出しており、任期を約2年残して3月で退職する。

 野党は、伊川副市長の任期途中での退任について「本人が納得しているとは思えない」と座喜味市長を追及した。「なぜ変えなければならないか見えない。もっと説明が必要だ」と反対した。一方、与党は「行政の空白、停滞を作ってはいけない」などとして賛成した。

 座喜味市長は議会後、報道陣の取材に「手続きを丁寧に進めて、再度、(人事案を)議会に上程したい」とした。

 (佐野真慈)

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