廃校になった小学校で雑貨を販売 地域活性化へ 広島・廿日市市

8年前に廃校になった広島・廿日市市の小学校の校舎の2階を民間企業が活用し、雑貨の販売などを始めました。地域活性化への取り組みです。

廿日市市に、キッチン雑貨などを扱う「フロム廿日市」がオープンしました。フライパンや食器などカラフルな商品がずらりと並びます。

このお店は、廃校となった小学校の2階を広島市に本社のある「サンビー」が活用して立ち上げました。

2015年3月、玖島小学校は、142年の歴史に幕を下ろしました。それでも廃校となる前には、地区の若い人が中心となって、この地域を多くの人に知ってもらうための取り組みもしていました。

地域の人
「小学校も統廃合、子どもが少ない。人を集めたいということで」

廃校1年前に地域の食べ物や雑貨を集めて販売したイベントには、人口1000人ほどの地区に800人を超える人たちが集まりました。

地域の人
「いつまでもいなかだねというよりは、自分たちで人を集めてみようじゃないかと」

若い人たちが企画したイベントをきっかけに、年配の人たちからも町おこしに協力したいという声が寄せられたといいます。

廃校となってからは、校舎の1階で地域の食材を使ったカフェや野菜の産直市を開くなど、年代問わず、手を取り合って地域を盛り上げる取り組みをしてきました。

廃校から8年。これまでの地元の取り組みに民間企業が連携する形で校舎を活用します。店には廿日市産の木材を使ったはし置きやまな板なども並び、オープン初日には、地域の住民がさっそく買い物を楽しんでいました。

地域の人たち
「今、初めて見させてもらって、今からゆっくり見たい」

「ものすごくうれしいですね。(廃校になって)さびしかったんですけど、今、こういうふうに活発にどんどんなって」

「フロム廿日市」では、地元の事業者と連携した木工教室を開くなど、地域活性化に取り組むほか、地元住民の雇用を優先的に行うなどします。地域の人たちの思いは、新たな形でつながれていきます。

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