会社員は株式投資をしたほうがいいのか?判断する5つの要素と4つの魅力

会社員として働かれている方に、株式投資をした方がいいのか、と聞かれることがこの数年本当に増えました。会社員、と一括りにいっても、それぞれ働き方やライフスタイル、ライフプランなども異なるので、一概に断言はできませんが、同じような悩みを抱えている方のために、今回は会社員が株式投資をすべきなのかについて、皆さんと一緒に考えてみたいと思います。


株式投資をすべきか判断する5つの要素

会社員が株式投資をするべきかどうかは、個々の目的、リスク許容度、資金状況などによって異なります。大きく5つの要素を挙げますので、まずご自身の状況に照らし合わせて判断してみてください。

(1)目的

投資の目的は長期的な資産形成ですか、または短期的な利益を目指していますか? 目的に応じて、株式投資が適切なのか、株式投資のなかでも短期で利益を積み立てていくようにトレードすべきか、老後などの資金に向けてつみたて投資をするのか、などを検討してください。

(2)リスク許容度

株式投資にはリスクが伴います。投資額が減る可能性もあることを理解し、リスクを受け入れられるかどうかを考慮してください。ただ、現在の日本においては少子高齢化などの外部環境もあり、老後貧困に陥らないためにも何らかの策を講じる事は必要だと考えます。何もやらない、リスクを取らないというのもリスクです。

(3)資金状況

まずは、緊急時の資金や退職資金など、基本的な貯蓄を確保することが大切です。これらが十分に確保されている場合に、株式投資を検討してください。投資資金はすぐに必要となるようなお金ではなく、余裕資金ですることをお勧めします。また節約しながら投資資金を作って投資をしていく、というやり方もいいでしょう。

(4)知識

株式投資には専門的な知識が必要です。自分が理解している投資手法を用いたり、根拠を持って銘柄を選ぶこと、ルールを作って投資することが重要です。個人的には投資知識を身につけるために、本やオンラインスクールなどでお金や時間を自分に投資する、学ぶことが望ましいと考えます。

(5)時間

株式投資には、一定の時間が必要です。市場の動向を調べたり、適切なタイミングで売買するためには、時間を割くことが大切です。自分にその時間があるかどうかを検討してください。日中に時間が取れるのであれば日本株のアクティブな売買も可能ですが、夜しか時間が取れないのであれば、日足で判断するような投資手法の方が日本株では合っていると思いますし、夜の時間帯ですと米国株という選択肢や、FX取引と言う選択肢もあるでしょう。勉強や取引で時間が取れない状況であれば、機械的に積み立て投資や長期的な不動産投資などを検討してみるのもいいかもしれません。

これらの要素を考慮し、ご自身の状況に合った投資方法を選択してください。株式投資だけでなく、債券や投資信託、不動産投資など、他の投資手法も検討することが重要です。

株式投資をする4つの魅力

資産を増やす方法としては株式投資以外にも、例えばいま勤められている会社の給料を増やすために資格を取ったり、労働時間を増やしたり、昇進のために努力するといった方法もあると思います。ただ日本の平均賃金の増加率は他国に比べて見劣りする状況ですので、それだけでは将来の不安はぬぐえないかもしれません。

他に副業を検討すると言う方法もあると思いますが、株式投資は投資資金が必要ではあるものの、基本的にはパソコンやスマホ1台で取引ができますし、培った知識や技術は一生使えるものだと思いますので、副業として、資産構築として、よい選択肢だと考えております。

株式投資の魅力的なポイントは4つあります。

(1)資産形成のチャンス

株式投資を通じて、長期的な資産形成や短期的な利益を追求することができます。積極的に投資を行うことで、未来のライフプランをより充実させることができるでしょう。

(2)知識の習得とスキルアップ

株式投資には、市場分析や企業調査などの専門的な知識が求められます。これらの知識を身につけることで、あなたのビジネススキルや経済に対する理解も向上し、仕事にも役立つでしょう。

(3)自己成長の機会

株式投資は、リスクとリターンを常に考えながら意思決定を行う必要があります。投資はギャンブルではなくビジネスだと考えます。株式投資のプロセスを通じて、あなたは自己成長を促すことができるでしょう。

(4)社会への貢献

株式投資を通じて、成長やイノベーションを支える企業への資金提供ができます。これは、社会全体の発展にも繋がります。


新たなチャレンジを受け入れる勇気があるなら、ぜひこの機会に株式投資を検討してみてください。未来の自分に感謝されるかもしれません。ハードルが高いという方は、2024年から新NISAもスタートしますし、積み立て投資や、まず自分の好きな企業を1銘柄保有してみるところからスタートしてみてもいいと思います。

3月20日週「相場の値動き」おさらい

3月21日(火)〜22日(水)のFOMCでは、金融システム不安への懸念から利上げ停止が視野に入ってきたものの0.25%利上げと、9会合連続での利上げとなりました。パウエルFRB議長の記者会見では、今回のFOMCで利上げ停止が検討されたことが明らかになっています。その結果などから米長期債(10年国債利回り)は3.4%台まで低下してきています。

週末3月24日(金)の日経平均株価は前日比34円36銭安の2万7,385円25銭と小幅に続落となっています。今週は動きがあまりなかった印象です。日経平均先物のチャートは、値幅はあるものの2022年からレンジ相場のなかにあることは認識しておきましょう。

画像:TradingViewより

個人的にはこれから、1年以内くらいのイメージですが、逆業績相場の大きな下げが米国市場で起こり、日本も連れ安となる可能性があるのではと考えています。ただそうなれば、そこは大きな投資のチャンスになるのではないでしょうか。もし大きく下げたらこういった銘柄を買いたい、というように長期投資であれば高配当の優良銘柄などを知識として準備しておくことも大切だと考えます。

相場に100%はなく、常に対処の連続だと思いますが、真剣に向き合えばリターンという形で返ってくると感じています。

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