アルファタウリF1、コマーシャル部門責任者のポジションを新設、DTMやフォーミュラEでの経験を持つステーゲルマンを起用

 スクーデリア・アルファタウリは、コマーシャル部門責任者にラース・ステーゲルマンが就任したことを発表した。新設されたヘッド・オブ・コマーシャルに就任したステーゲルマンは、チームの『Global Partnership Acquisition(グローバル・パートナーシップ獲得)』の責任を担う。

 チームによると、ステーゲルマンは、「ネットワーク化された販売、コミュニケーション、マーケティングの専門家で、国際的な経験が豊富な人物」であるという。ステーゲルマンは、これまでモータースポーツやスポーツビジネスの分野で活躍してきた。最近では、2022年末までDTMのオーガナイザーを務めたITR GmbHのセールスチームを統括、それ以前には、モータースポーツ・ネットワーク社のチーフ・コマーシャル・オフィサーを務め、フォーミュラEのセールス&マーケティングコンセプトの開発・実施に携わった。

 モータースポーツ以外では、2010年FIFAワールドカップ南アフリカ大会や欧州サッカー協会UEFAなどで、コマーシャルチームを率いた。また、ニールセン・スポーツ・メディア&エンタテインメントで、データベースのセールスおよびアドバイザリーのエキスパートとして、多くの企業とのコラボレーションに取り組んだ。

スクーデリア・アルファタウリのヘッド・オブ・コマーシャルに就任したラース・ステーゲルマン

 チーム代表フランツ・トストは、ステーゲルマンの加入について次のようにコメントしている。

「現在、F1への関心が非常に高まっている。ラースのサポートにより、我々は、商業活動をも発展させたいと考えている。彼は戦略的なノウハウ、国際的な販売経験、広告業界に対する優れた理解といった、エキサイティングな要素を備えた人物だ」

 ヘッド・オブ・コマーシャルに就任したステーゲルマンは、「F1は活況を呈しており、他のスポーツシリーズとは異なる形で、企業に対して、優れたアクティベーションとコミュニケーションの機会、プレミアムなホスピタリティ、世界規模での認知度を提供している」と語った。

「様々なステークホルダー、特に広告主や代理店が、長年にわたって私のクライアントだった。スクーデリア・アルファタウリの位置づけは、今の時代に完全に適合し、モダン、ヤング、ダイナミック、デジタル、デザイン、テクノロジー志向をアピールしたい企業に対して、一流のプラットフォームを提供する。さらなるグローバルな発展に貢献することを楽しみにしている」

 アルファタウリは、2022年にランキング9位と低迷、レッドブル社がチーム売却を検討しているという報道が今年なされた。レッドブル社の新経営陣は、現状では採算が取れないとして、アルファタウリのファクトリーをイタリアから、姉妹チームであるレッドブル・レーシングのファクトリーがあるイギリスに移すか、アルファタウリF1チームを手放すか、どちらかの策を取ることを考えているとの説だった。これに対してトスト代表は3月1日に声明を発表し、これは根拠のないうわさであり、株主にはアルファタウリを売却する意志はないと、レッドブル社の経営陣から確認を取ったと述べている。

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