センバツ 海星3回戦 広陵・中井監督、海星・加藤監督 両監督に聞く

広陵・中井監督(左)、海星・加藤監督

 九州代表の海星は26日の第3試合(14時)で広陵(広島)との3回戦に臨む。相手は昨秋の明治神宮大会準V校で、2年連続26度目の出場となる今大会も優勝候補に挙げられる名門。両校ともに2回戦から登場し、海星は社(兵庫)に5-1、広陵は二松学舎大付(東京)に5-0で快勝してきた。8強入りを懸けた決戦を前に、海星の加藤慶二監督、広陵の中井哲之監督に相手の印象や戦い方などを聞いた。

 -相手の印象を。加藤監督は出身地の広島勢と甲子園初対決にもなる。
 加藤 すべてにおいて格上。それは否めない。僕らが高校(広島工)のとき、恩師から広島商、広陵には絶対に負けないと教育されてきた。だから自分もここまで野球人として成長できた。中井監督は自分が選手だったときから監督。勝敗関係なしに、不思議な感覚になるかなと思っている。感謝の気持ちを感じながらゲームに入りたい。
 中井 抽選会のときに加藤監督の方からあいさつに来てくれた。チームは左の吉田君が先発して、右の髙野君が抑えとして出てくる形が県大会、九州大会からずっと続いているようだ。あとは昨夏の甲子園経験者が多く、エンドラン、足を使った攻撃をしてくるのが特長かなと感じる。

 -初戦後の自チームの状態やキーマンは。
加藤 初戦で浮足立たなかったのは良かった。打線がもうちょっとコンパクトに確率よくボールをたたかないと次は相手にプレッシャーをかけられない。キーマンは完全に(エース)吉田。初戦は少しボール先行だったけれど、相手打者がウエーティング、ウエーティング(振らずに待つ)だった。吉田は相手が振ってきて初めて配球が決まる。心配はしていない。
 中井 先発するであろう高尾が初戦のような投球ができるかどうか。うちの打線は左打者が多いので中堅中心に逆方向へ打てるかどうか。補助員で左のピッチャーを連れてきているので、左腕を打つ練習をしている。走り打ちにならないように逆方向に強い打球を打つ練習に力を入れている。

 -理想の試合展開は。
 加藤 まだ展開が見えてこないところが大きいけれど、点はやれても2点。警戒する選手は多過ぎる。(プロ注目の)真鍋君の前に走者を出さないようにとかはあるけれど、そこはアバウトに考えている。全体的にポンポンとフライを打ち上げさせたい。相手を研究すればするほど、大事なのは自分たちの野球をすることしかないと感じる。相手投手は右だけじゃなくて左も想定したい。
 中井 海星は積極的な攻撃が持ち味という印象があるけれど、チームは生き物なので今回それが当てはまるのかは分からない。先手を取って、中押しして、ダメ押ししてっていう夢の展開は甲子園ではならないと思う。1点勝負を覚悟。選手たちも一つ勝ってホッとした部分もあるだろうけれど、勝負はここから。気を引き締めて戦いたい。


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