世界中で愛されるフランス児童書 原作者2人の人生を描く 「プチ・ニコラ パリがくれた幸せ」公開決定

6月9日より劇場公開される、2022年アヌシー国際アニメーション映画祭でクリスタル賞(最高賞)を受賞したフランス映画「プチ・ニコラ パリがくれた幸せ」の、予告編が公開された。

予告編は、1955年のパリにある小さなカフェで、イラストレーターのジャン=ジャック・サンペが、友人のルネ・ゴシニに、「君には文才がある、一緒に組まないか」と相談するシーンから始まる。そして「君が物語を作って 僕が絵を描くのさ」と意気投合した2人は、やんちゃな男の子ニコラを主人公に物語を生み出していく。学校での写真撮影に大騒ぎするニコラと友達のエピソードについて「普通すぎ?」と心配するサンペに、「イメージ通り、完璧だよ」とゴシニは応える。また、学校のちょっと色っぽい先生のイメージについて、ワインを片手に話し合う。

しかしサンペとゴシニの2人にはそれぞれつらい過去があり、サンペは幼いころ親子関係が悪く、暗い子供時代を過ごしていた。ゴシニには、第二次世界大戦当時のナチス・ドイツによるフランスへの侵攻により、母の兄妹が強制収容所に送られたという過去があった。“悲しみ”を知っているから、”幸せ“な物語が生み出せたサンペとゴシニ。そして二コラを通して楽しい子供時代を追体験している二人に、二コラは「新しい物語を書けば元気が出る」と語りかけ、「二人で生み出した”ニコラ”を通して、僕らは生き続ける」と応える。

「プチ・ニコラ パリがくれた幸せ」は、フランスで50年以上愛される児童書「プチ・ニコラ」を初めてアニメ映画化した作品。パリの街並みを望む小さなアトリエ。イラストレーターのサンペと作家のゴシニは、いたずら好きの男の子のキャラクター、ニコラに命を吹き込んでいた。大好きなママのおやつ、校庭での仲間たちとのけんか、臨海学校の大騒ぎ。ニコラを描きながら、望んでも得られなかった幸せな子供時代を追体験していくサンペ。また、ある悲劇を胸に秘めるゴシニは、物語に最高の楽しさを与えていった。心躍らせる世界を創造しながら、2人は激動の人生を思う。

「プチ・ニコラ」の原作者である2人の人生に「プチ・ニコラ」の物語を交え、子供時代へのノスタルジーと創作の喜びに満ちた物語として作られた本作には、原作のイラストレーターであるジャン=ジャック・サンペがグラフィック・クリエーターとして参加。昨年のカンヌ国際映画祭でプレミア上映され、2022年アヌシー国際アニメーション映画祭では最高賞となるクリスタル賞を受賞した。]

【作品情報】
プチ・ニコラ パリがくれた幸せ
2023年6月9日(金) 新宿武蔵野館、ユーロスペース他全国順次公開
配給:オープンセサミ、フルモテルモ
© 2022 Onyx Films – Bidibul Productions – Rectangle Productions – Chapter 2

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