夢のTGCへ「自分だけの色を」 高校生でモデルの平井佑奈さん

岡山の街並みをバックにポーズを決める平井さん=山陽新聞社

 172センチのすらりとした長身と大人びた表情に思わず目を奪われた。昨年モデルデビューした岡山県内在住の学芸館高2年平井佑奈さん(17)。ファッションや化粧品ブランドのPRで活躍する新星は、今月上旬の取材に「自分だけの色を持ちたい」と夢を語った。

 「アナ スイ」のファッションや「イブ・サンローラン」のコスメ広告に出演する注目の若手だ。ブランドの服を身にまとい、ポーズを決める姿はとても高校生に見えない。

 5歳の時にテレビで「東京ガールズコレクション(TGC)」を見て、スポットライトを浴びるモデルに憧れた。以来「将来の夢はモデル」と決め、中学3年の時に父親の勧めで「おかやま美少女・美人コンテスト」に出場。受賞には至らなかったが、大勢の前でランウエーを歩く楽しさに魅了された。高校1年で東京の事務所の面接を受け、昨年1月にデビューを果たした。

 普段は岡山で学校生活を送り、撮影やオーディションのため月1、2回ほど東京へ。負けず嫌いの性格から大学進学に向け学業との両立を目指している。

 最近頑張っているのはSNSでの発信だ。フォロワーの数が多いほど仕事を得る機会も増えるといい、インスタグラムとTikTokに私服の写真や現場での撮影風景をアップ。これまでは(情報収集だけする)“見る専”だったが「小まめに投稿していきたい」と張り切る。

 モデルを始めて1年余りたち「いろいろな洋服を着られるし、東京のあちこちに行けて楽しい」。憧れのTGCの舞台に立つことを目標に前を向く。

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 インタビューには平井さんが「一番頼れる存在」と信頼を寄せる父康博さん(39)にも同席してもらった。

 モデルの仕事で上京する際はできる限り付き添うと言う。「カメラマンさんやメークさんがいて初めて仕事ができる。人の縁に感謝するよう日々言い聞かせています」。高校生ながら道を切り開く平井さんを「人として尊敬している」と述べ「夢に向かってチャレンジする娘を応援し続けたい」と笑顔で語った。

「元々恥ずかしがり屋だけど、きらきらした世界に憧れて飛び込みました」と話す平井さん
休日には2人でショッピングに出かけるという仲良しの平井さん親子

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