8割聞かれる「高い自転車と安い自転車は何が違うの?」…100万円超えはココが違う。ビギナーが選ぶべきなのは?【ふくいのそと遊び】

こちらはワイヤー変速
これは電気変速。最高のシステムですが若干、価格が…
上はアルミホイール、下はカーボンホイール。
やっぱり気に入った見た目だと愛着も深くなりますよね
マドンSLR

日本代表のWBC世界一の余韻に浸りながら...自転車のお話です。

外はサクラのつぼみもだいぶ膨らんできました。 今年は春が早く、サイクリストとしては我慢の冬を経て「いよいよだ!外だ!!」という感じです。

春はスタートの季節。 何かをスタートさせるには良いですよね。

「スポーツバイクでも買ってみようかなぁ。」

選びだすと種類が沢山あることにビックリされると思います。ロードバイクは価格幅も広く10万円前後のモノから、100万円以上超えるものまで。最上位モデルですと200万円くらいするモノもあります。

この価格差って、いったいなにがどうなってそうなってるの??と思うと思います。 私達が店頭で良く聞かれる質問です。

車だとエンジンの排気量が大きいと=値段が高い と分かりやすいですけど、自転車はなかなか分かり難いですよね。

価格を分ける4つの部分をあげてみました。

⒈フレーム本体の材質とグレード

ここが価格を決める一番の部分です。代表的な材質は、スチール/アルミ/カーボンの3つ。現在販売されているロードバイクの殆どが、アルミかカーボンです。30年くらい前はアルミが主流でしたが、カーボン素材が出てきてからは、低価格帯の素材はアルミ。高額帯になればカーボンになっています。

アルミ素材は、コストパフォーマンスに優れています。価格は控えめながら、重量は比較的軽く、剛性も高いので、ロードバイクらしい軽快な走りを低価格で楽しめます。 カーボン素材は、最大の特徴は軽さ、剛性の高さ、そして衝撃吸収性の高さ。あとは路面の細かい振動を速く収束するため、アルミフレームより乗り心地が良いのです。

メリットだらけなのカーボン素材ですが、価格が高くなります。

アルミもカーボンも、材質のなかにいくつかグレードがありまして、使用する材質グレードによってモデルが幅広くラインナップされてます。

⒉コンポーネントのグレード

コンポーネントは、ギアチェンジをしたり、ブレーキをかけたりする部品を総じて“コンポーネント(コンポ)”と呼んでいます。 こちらにもグレードがいくつかありまして、ギアの段数の多さや、そのギア変速のシステム、フレーム材質同様、軽量性や剛性も分けられています。 ギアチェンジは電気の力で変速するシステムも普及してきてます。これはギアチェンジがボタンになるので、変速レバーを動かしたりしなくて良いので、ほぼ力が入りません。女性や手の小さい方、少しでも楽したい方、確実に変速したい方には最高のシステムです。 凄く良いのですが、ワイヤーで動かすシステムに比べて、少し価格が上がってしまいます。

こちらも軽量さ、剛性の高さという部分が価格に影響してきます。

⒊ホイールのグレード

フレーム本体部分が走り(乗り心地や進みの良さ)の8割を占めると言われていますが、その次がホイール。自転車の走りに関わる大切な部品です。 こちらにも材質が二つ。アルミorカーボン。軽量さ、剛性の高さで価格も細かく分かれています。

⒋塗装

唯一無二のデザイン。美しい塗料や、凝ったグラフィックなど。

ロードバイクの進みを決めるのが、 ■軽さを突き詰めて、少ない力で進ませることができるか。 ■剛性を高めて、力を逃さず伝えて推進力にすることができるか。

そして全てを追求していきますと、こういう感じになっていきます。

注ぎ込まれたテクノロジー。 特にフレームやホイールには軽さや剛性に加えて、様々なテクノロジーが注ぎ込まれています。 トコトン乗り心地を向上させる。トコトン空気抵抗を軽減する。トコトン軽さを追求する。トコトン剛性を高める。トコトンバランスを高める。などなど。 それらを叶えるシステムだったり構造だったり。それが価格を大きく左右してきます。

スポーツバイクは乗るだけではなく、やはり見た目の美しさも大切なところなのかなぁと思います。

“乗りたくなる” そう思わせる見た目って大事だと思います。

デザインも含めて、作り手の想いが沢山詰まったモノには、それが伝わってきます。 それを感じてライドができたら、楽しさは何倍にもなると思います。

世界のスーパースター選手が使ってる最高の素材、性能、テクノロジーが注ぎ込まれたバイク。 それを所有する事ができるのは、乗った時の興奮度が違います。これもロードバイクという乗り物の魅力でもあります。

ロードバイクをハイエンドロードバイクにグレードアップした方が、最初に乗って言う言葉

『これは反則やわ...みんなこんな楽してたんやね!』

”ハイエンドロードバイクは剛性が高くて、一般人は乗りこなせない。扱い難い“なんて良くネットに書かれてたりすると思いますが、酒井はハイエンドロードバイクほど、ビギナー向きだと思ってます。

剛性が高くて軽い。という事は「少ない力で前に進む」少ない体力でも前にギュンギュン進む。 そして、プロ選手に向けて作られているという事は「プロ選手の100km/h以上出る下りのスピードに耐えれる」最高の安定感があるということ。

2023からスタートするかもしれないサイクルライフ。 自転車は沢山の想い出を作る最高の相棒になると思います。これからのスポーツバイク選びの参考になれば幸いです。

(スポーツサイクル専門店「バルバワークスフクイストア」=福井県福井市門前1丁目1209 酒井紀章)

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