渋野日向子も「ビックリ」の好スコア連発 後半パット数は全て「1」

優勝争いに加わった渋野日向子。ムービングデーはパッティングが光った(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国女子◇LPGAドライブオン選手権 3日目(25日)◇スーパースティションマウンテンGC(アリゾナ州)◇6526yd(パー72)

2日目に米ツアー自己ベストに並ぶ「64」をマークした渋野日向子は、この日もボギーなしの7バーディ「65」と伸ばし、首位に3打差の通算13アンダー7位で最終日を迎える。連日のビッグスコアに「自分でもビックリ。分かんない、なんでだろう…」と目を丸くしつつ、「今日は本当にパターが助けてくれて。こんなにスコアが出ると正直思わなかった」と振り返った。

初日126位の出遅れから、36ホールで15バーディ、ノーボギーの荒稼ぎ。「ノーボギーで回れても、ここまでバーディを獲れることはあまりない。自分史上初めてといいますか、よく分からない感じ。パターがテンポ良く打てていて、(昨日からパッティングで気を付けている)構えだけに集中しているから緊張感というのも減っているのかな」と分析した。

微妙な距離を残すパーパットもなく、リラックスして打てていた(撮影/田辺安啓(JJ))

1バーディにとどまった前半アウトも一筋違いで外れるパットばかりで、「打った感触はほぼほぼパーフェクト。だから次へ切り替えていけたのかな。外しても、しょうがないって思えた」。後半はグリーンの外からパターを使った打数を除けば、9ホール全て1パットに収めた。

「結局(スコアを作るのは)パットだなとは思うけど、後半9パットで全部「1」が並ぶとか初めて」。17番(パー3)では気迫を感じさせる勢いでピン右6m前後をカップ奥に当ててねじ込み、「基本、打ちすぎなのが多かった」とあっけらかんと笑った。

パット以外でも光るシーンが目立った。3連続バーディの入り口となった11番ではフェアウェイバンカーから135ydの2打目を7Iでピンそばにつけてバーディを奪取。「あれが今日のハイライト。あそこはデカかったですね。グリーンに乗りさえすればミスは少ないと思っていたのが、めちゃくちゃ良いところに」。15番では普段なら54度で打つ85ydをグリーン上の跳ね具合を計算して58度でアジャスト。ピン手前1m強につけてスコアを伸ばした。

残すところ18ホール。首位と3打差に18人がひしめく混戦模様だ(撮影/田辺安啓(JJ))

この日は午前11時10分のティオフで正午を挟むラウンドとなり、プレー中の栄養補給はビーフジャーキーで補った。「こっち(アメリカ)のは美味しくて。肉、にく!」。駄菓子が話題になった日本ツアーを主戦場にしていた当時からの変化も見せている。

残すところ、あと18ホール。首位に3打差のポジションに「ここに自分がいるのはビックリではあるけど、上を目指して頑張りたい。自分のやるべきことはやりきりたい」と照準を定めた。 (アリゾナ州ゴールドキャニオン/石井操)

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン