パイプオルガン 7人の音色、響き渡る 水戸芸術館 受講生が発表会

発表後に7人の受講生が紹介され、聴衆から盛んな拍手が送られた=水戸市五軒町の水戸芸術館

パイプオルガンの音色を楽しんでもらおうと、水戸芸術館が開いている「市民のためのオルガン講座」の受講生による発表会が18日、水戸市五軒町の同館で行われた。約130人の聴衆を前に、受講生7人が奏でる調べが会場に響き渡った。

発表会は、受講生が約半年間にわたって練習した成果を披露する講座の集大成。同館音楽部門の元主任学芸員でオルガニストの室住素子氏が一対一で指導に当たってきた。

この日は、複数の旋律が、次々と追いかけるようなメロディーを奏でるバッハの「小フーガ ト短調」や、色彩豊かなオルガンの音色を生かして日本の童謡5曲を編曲し、日本の四季を表現するなど受講生らがそれぞれ1曲ずつ、計7曲を披露した。

また、聴衆の前に大型モニターを設置。演奏者の手元と足元を映し、オルガンの特徴でもある足鍵盤でどのように音色が組み合わされているかが、見て分かるよう工夫された。

演奏した県立水戸三高1年の寺内弘志さん(16)は「何度も練習してきた成果を発表できた。将来はオルガニストとして水戸芸術館に戻りたい」と抱負を語った。

演奏を聴いた水戸市見川町の浅野勇さん(89)は「心に残る個性あふれる演奏はとても素晴らしかった」と話した。

来年度の講座は4月1日から30日まで募集し、申込用紙は同館で配布、または同館ホームページからダウンロードできる。

© 株式会社茨城新聞社