地域の暮らしで気づいた、防災・子育て・保護猫活動に取り組む 大阪維新の会・大阪市議会議員 吉見みさこ氏インタビュー(PR)

2019年に大阪市議会議員に初当選以来、大阪府と大阪市が力を合わせて防災対策に取り組むことの重要性を訴えてきた吉見みさこさん。

防災の重要性を訴えるのには、吉見さんの実体験や地域での経験が大きくかかわっていました。地域の人が安心して暮らせるために活動を行う、吉見みさこさんに、お話を伺いました。

実体験をもとに行動を起こす!大阪市の防災意識の改革がライフワーク

選挙ドットコム編集部(以下、編集部):

政治家を志したきっかけについて教えてください。

吉見みさこ氏(以下、吉見氏):

大阪維新の会が過半数の議席を獲得できれば大阪都構想を実現できると知り、大阪を良くしたいと考えて、政治家を目指しました。

編集部:

大阪維新の会から出馬したのは何か理由があったのでしょうか。

吉見氏:

大阪維新の会ができる前は、子育て世帯には本当に何もないような状態でした。

しかし、大阪維新の会の政策で私立高校の授業料実質無償化が始まり、大阪市の方では中学校給食が始まったりしました。医療費助成も小学校入学前までだったのが、小学校卒業までに拡充されたりと、子育て世帯にむけた政策に取り組んでくれているのを実感したのが大きいです。

編集部:

吉見さんが立候補されると聞いたとき、ご家族はどのような反応だったのでしょうか。

吉見氏:

最初は、家族に内緒で立候補を決めたんです。「勝手なことをして」と離婚を切り出されるのも覚悟の上でした。

編集部:

それほど、強い意志があったんですね。

吉見氏:

家族からは最初は、「知名度がなく時間もないのにどうするのか」「あきらめたらどうだ」といわれたこともありました。

しかし、私の納得いくまでやりぬきたい性格を知っていたからか、最終的には応援に回ってくれたんです。家族や議員さんなど、周りに助けてもらったおかげで、無事当選がかないました。

編集部:

多くの人が協力してくださったんですね。

吉見氏:

子どもが小さいころから維新のタウンミーティングに参加していたので、応援していた議員さんは多いんです。そのご縁がきっかけで協力、応援していただきました。

編集部:

大阪維新の会の公認を受けたのは、選挙の3週間前とお聞きしました。時間がない中での選挙活動はどのようにしていたのでしょうか。

吉見氏:

事務所やチラシもなく手探り状態の中、お世話になっている方が業者を紹介してくれてなんとかチラシは間に合ったのでよかったです。ただ必要な書類を作成しているうちに選挙が始まったので街頭演説には立てませんでした。

編集部:

街頭演説ができない中で、どのように政策を訴えたのですか。

吉見氏:

私は話すのがあまり得意なタイプではありません。そのため、平野区内を歩いて自分の政策をアピールしました。(今も話すのが苦手でポスティングが中心です。)

編集部:

まさに汗をかいて訴えてこられたんですね。

吉見氏:

お金も人員も割く余裕はありませんでしたが、その分汗をかきました。区内を歩く事で街の様子が分かるようになったのは大きいです。

大阪府大阪市で防災情報を共有し、災害に備える

編集部:

現在、大阪市議として活躍されている吉見さんが、議員を務めるなかで気づいたことがあれば教えてください。

吉見氏:

政策に子育てや女性目線が少ないと感じました。女性目線だとここは違うのではないかということは多く、子育てや女性目線の政策に不満を持っているママ友の声が聞こえてきます。

また、防災の面でも、大阪市に情報がきちんと伝わっていないと実感しました。

編集部:

大阪市の防災についてどのような点が問題だと感じていますか。

吉見氏:

自衛隊の本部長さんと話す機会があったのですが、大阪市は自衛隊の募集事務を各区バラバラで行っていました。大阪市24区の区長さんの中には、募集ができていないことを知らない方もいらっしゃったんです。

そこで、質疑を行い、24区でさまざまな政策を行っていただくように促しました。私が質疑をした後、24区の区長が集まる区長会で自衛隊募集事務について議論して頂き、一年が経った現在、区役所のホームページや広報誌、区役所内に広報ブースを設置して下さっています。

編集部:

大阪市全体で、自衛隊の人数が不足しているのでしょうか。

吉見氏:

そうですね。大阪市として区役所がしっかりと募集事務を行っていなかったのと、少子高学歴化もあり人手不足が続いています。消防や危機管理、自衛隊が連携し防災訓練をしっかりして、災害に備えたいです。

編集部:

防災について、周りの意識はどのようなものでしょうか。

吉見氏:

阪神大震災があったので訓練の大切さは感じているでしょう。しかし、頭で理解していても何かあった時にさっと動けないものです。繰り返し訓練を行うことで行動に起こせるので、防災対策の重要性を訴えていきたいです。

編集部:

具体的にどんな対策を考えていますか。

吉見氏:

小中学校の教育としての防災訓練に、消防や警察だけではなく災害の最善策として自衛隊の訓練を取り入れてほしいです。真剣に家族や自分の命を守る意識を持つことが、災害対策の第一歩です。

自助や共助は訓練で生まれる、人を増やすことで拡充されて安定してくるので、避難訓練は安心安全な社会の実現を目指すためには必ず取り入れるべきだと思い、本年度の予算委員会で質疑をさせて頂き、進めて頂ける事になりました。

編集部:

自衛隊を絡めた防災や災害対策を訴える市議さんは珍しいといわれるそうですね。

吉見氏:

地元の方には、「地元のことに精を出せ」といわれるんですが、自衛隊の募集事務や自衛隊のカリキュラムを取り入れた防災・減災対策は私以外誰も触れていません。

何が起きるかわからない世の中ですから、避難できるところや指定場所はしっかりと覚えておいてほしいです。

保護者目線に立った、柔軟な対応を要請

編集部:

子育てのつながりで、ママさんからの声を聴く機会も多いそうですね。子育てに関してはどのような政策を考えていますか。

吉見氏:

保育園では、毎日多くのおむつを持っていく必要があります。おむつのサブスク(サブスクリプション)サービスがあれば、毎日の荷物が少なくなるので保護者や保育士さんの負担が減ると考えています。

また、昨年の本会議での一般質問で取り上げて質疑をさせて頂きましたが、小学校や中学校の制服の値段が高く負担になっているのと、機能性を重視して、制服に関しても変えていきたいです。

ファストファッションなどとは異なり、小中学校の制服は高く、制服代は保護者がすべて負担しなくてはなりません。制服は慣れれば楽ですが、一式10万円程する高いものを成長に合わせて何度も買い替えるのは大変です。

制服に関しては、学校権限で最終決定権は校長が持っています。保護者目線に立って学校や地域と話を進めてほしいと一般質問をしました。各学校に権限があるので校長の判断になりますが、柔軟に対応してもらいたいです。

ダブルケアを担う方への負担軽減の質疑もさせて頂いたんですが、特別養護老人ホームへの入所がこれまでよりも優先されるよう現在、入所選考指針の改訂手続きを進めて頂いています。2023年4月から運用開始予定です。

多頭飼育崩壊の解決のために保護猫活動に尽力

編集部:

保護猫活動にも力を注いでいるそうですね。

吉見氏:

事務所付近で子猫が発見されたのをきっかけに、保護猫に興味を持つようになりました。大阪市では、2025年までに犬猫の理由なき殺処分ゼロを目指しています。

編集部:

吉見さんが活動される前はどんな状態だったのでしょうか。

吉見氏:

公園猫、団地猫などに餌をやるだけで糞を始末しない人が多くいました。

編集部:

現在、行っている活動について教えてください。

吉見氏:

猫を捕獲したら、ボランティアさんと病院に連れていき、避妊去勢手術を行います。

また、殺処分を減らすために、猫の餌やりをしてくれる人を探して、避妊をして繁殖しないための活動や啓発を行っています。活動には、近隣の方の理解と見守りが大切です。

編集部:

税金を使うことに対して、さまざまな意見があったのではないでしょうか。

吉見氏:

そうですね、税金を投入しようとすると「人にお金を使え」といわれるのですが、それは承知の上でした。多頭飼育崩壊(飼い猫)の補助の必要性を訴えた結果、200万円の予算をつけていただきました。

編集部:

現在、解決すべき問題はどのようなものがあるのでしょうか。

吉見氏:

保護猫活動は、福祉にも通じます。現在、問題となっているのが猫の多頭飼育崩壊です。

1人暮らしのお年寄りは寂しさを埋めるために、猫を多く拾って飼ってしまうんですね。避妊手術も行われていないので、猫が家の中で繁殖を繰り返して、30匹も飼っていた人もいるほどなんです。

編集部:

30匹はお世話も大変ですよね。

吉見氏:

そうなんです。猫が多いことを福祉局は知っていても環境局は知りません。各局が連携を取ることが大切です。

避妊去勢手術は、実費で負担する必要があるのですが、多頭飼育をしている高齢者の方は、手術にお金がかけられません。税金で、避妊去勢手術をしつつ、今いる猫はきちんと餌がもらえる環境を整えていきたいですね。

家族で防災について考えてきたからこそ感じる災害対策の大切さ

編集部:

お話をお聞きする中で、吉見さんの政策はすべてが生活に密着していると感じました。

吉見氏:

私の元にあるのが、実体験です。身近なところを観察して市に意見を出しています。

議員の活動は適材適所で進めるべきだと考えています。他の議員ができることは他の方に進めてもらって、私は、自分にしかできない自衛隊と連携した防災・減災対策について進めていこうと考えています。

私がやらないと、活動は止まってしまうため、最後の最後までやらせていただいて、結果を見届けたいですね。

編集部:

まさに、議員生活のライフワークですね。

吉見氏:

教育によって、人にも物にも動物にも優しい子どもが育つと考えています。また防災・減災について知識を深めて、自分で自分の身を守れるようになると、自分だけじゃなくて家族も守れます。

阪神大震災では、大阪市はあまり大きな被害はありませんでした。しかし、災害は自宅にいるときに起きるとは限りません。

訓練をしていれば、津波が来たら高いところに上るとわかっていても、訓練をしていないと行動をすぐには起こせません。自分の身は自分で守るためにも、災害への訓練は繰り返し真剣に行うように訴えていきたいです。

ロープの結び方や鍋でのご飯の炊き方、人を乗せた担架の作り方や運び方など生きているうえで知っていると役立つ技も、1年に1回でも真剣に繰り返し体験すれば体に染みつきます。学校の授業やイベントで行い、みんなができるようになると安心でしょう。

編集部:

プライベートはどう過ごしていらっしゃいますか。

吉見氏:

時間があったら寝たいくらい、寝ることが好きです。長いと1日15時間くらいは寝られるんですよ。市議会議員になってからは、おちおち寝ていられませんから、最近の楽しみはもっぱら離れて暮らしている末の息子との電話です。

息子は今、神奈川県横須賀市にある陸上自衛隊 高等工科学校の3年生です。日本を守りたいと、自ら進学先を決めました。2年生の夏から寮に携帯電話を持ち込めるようになったので、たまにくる電話が楽しみです。

編集部:

ご家族で防災の意識が強いのでしょうか。

吉見氏:

小さいころから消防や自衛隊のイベントに連れて行ったり、「津波・高潮ステーション」「大阪市立阿倍野防災センター」、神戸にある「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター」などに子どもを連れて見学に行っていたので、災害や国防への関心が自然と身につく環境だったのかもしれません。

長男は東日本大震災をきっかけに、防災のボランティアを始めました。国連防災世界会議にも参加経験があるんですよ。

編集部:

3人のお子さんたちは、平野区で育ったそうですね。

吉見氏:

小中学校も子どもたちはずっと平野区に通っていました。子どもが育った平野区の皆様の安心安全な生活を守るために、私も頑張りたいと考えています。

平野区だけではなく大阪市のすべての方々を守るためにも、1人ひとりが防災について考えられる環境を整えて行きたいです。

また、女性目線、母親目線、親の介護をしている当事者としての目線で、大阪市の改革をさらに進めたいです。

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