大手製薬メーカーの「アステラス製薬」は、今月中国の北京で当局に身柄を拘束された日本人男性について、同社の社員であることを認めた。外務省を通じて情報収集しているところだという。
スパイ容疑?中国国家安全当局に拘束される
日本政府関係者が明かしたところによると、3月に日系企業幹部の50代男性が、中国国内の法律に違反した疑いで国家安全当局に拘束され、連絡が取れない状態にある。アステラス製薬は26日、この男性が自社の社員であることを認めた。拘束された経緯などについては公表できないとし、現在外務省を通じて情報収集中だとしている。
政府の対応としては、現地の日本大使館が中国当局に対して本人との面会を求めるとともに、拘束理由などについて情報収集を進めている。
中国では2014年に反スパイ法が施行されて以降、日本人がスパイ行為の疑いをかけられ拘束されるケースが相次いでおり、分かっているだけでもこれまでに16人が拘束されている。