井原鉄道駅名標 郷土色豊かに刷新 岡山県立大生が鮮やかなイラスト

リニューアルした総社駅の駅名標を眺める(左から)槙尾社長、塩出局長、嘉数学部長

 総社市と福山市神辺町を結ぶ井原線を運行する井原鉄道(井原市東江原町)は、2024年1月の開業25周年を前に全15駅の駅名標を更新し、総社駅(総社市駅前)のホームで27日、除幕式を行った。各駅ともゆかりの人物や風物を取り入れた鮮やかなイラストをそろえ、利用促進と沿線の観光振興を図る。

 井原鉄道の駅名標は1999年の開業に合わせて総社南高生が考案したイラストを採用。各駅の地域を象徴する構図を取り入れた当時のコンセプトを踏まえた上で、同社と岡山県備中県民局が節目を機にリニューアルを企画。岡山県立大デザイン学部の3年生4人が中心となって仕上げた。

 駅名標(縦1.5メートル、横1メートル)のイラスト部分は1メートル四方。太陽の光を浴びる古代山城の鬼ノ城(総社駅)、奈良時代の学者・政治家吉備真備と遣唐使船(吉備真備駅)、平櫛田中の代表作「鏡獅子」(井原駅)、二上(にあが)り踊り(神辺駅)など郷土色豊かなデザインで、学生たちが元気が出るような色彩を心がけたという。

 式典で槙尾俊之社長は「駅名標を通じて地域の宝をPRしていきたい」とあいさつ。塩出則夫県民局長、県立大の嘉数彰彦デザイン学部長とともに除幕し、完成を祝った。

二上り踊りが描かれた神辺駅の駅名標

© 株式会社山陽新聞社