日テレ番組受け、JAZAが声明発表 「動物福祉に反する」 那須どうぶつ王国

那須どうぶつ王国内のペンギンの池

 日本テレビの情報番組「スッキリ」の生中継でお笑いタレントが那須どうぶつ王国(那須町大島)内のペンギンの池に入り、同園が厳重抗議した問題で、日本動物園水族館協会(JAZA)は27日、動物福祉に配慮した取材をメディアに呼びかける声明を公式ホームページで発表した。

 声明文は、メディアに協力するのは「動物や命の大切さを知り、生物多様性や地球環境の保全にも関心を向けてもらいたいから」とした上で、今回の番組内容について「動物に対する安全面や衛生面の配慮が欠落し、JAZAが積極的に取り組んでいるアニマルウェルフェア(動物福祉)にも反する」と指摘した。

 また、動物を単に笑いの対象とする行為は「認められない」とし、「動物への多様な配慮がなされていない番組制作に積極的な協力を行う意思は、これまでも、今後もJAZAならびにJAZA加盟園館にはない」と強調した。

 一方、日本テレビの石沢顕(いしざわあきら)社長は同日の定例記者会見で、「打ち合わせが不十分で動物に対する配慮に欠けていた。率直におわびしたい」と陳謝。同番組の放送でも冒頭で、司会の加藤浩次(かとうこうじ)さんらが謝罪した。

 

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