NTT西日本、C+walkを活用した公共交通機関アクセス促進等の実証実施

西日本電信電話株式会社東海支店(以下、NTT西日本)は、愛知県岡崎市(以下、岡崎市)における次世代パーソナルモビリティを用いた公共交通機関アクセス促進と付近の交通渋滞緩和にむけた実証事業を実施した。3月23日付のプレスリリースで明かしている。次世代パーソナルモビリティとしては、トヨタ自動車株式会社の「C+walk(シーウォーク)」を活用する。

岡崎市とNTT西日本は、スマートシティ実現に向けた連携協定を2019年6月に締結した。人流データ等のまちのデータを活用した実証実験や実現性検証等を通じて、楽しい・快適・安全なウォーカブルでスマートなまちの実現に向け、連携して取り組んでいる。

同事業は、スマートシティの取り組みの一環として、愛知県スマートシティモデル事業の採択を受けて実施する。2022年3月の岡崎スマートコミュニティ推進協議会の年次総会において、2023年大河ドラマ館開館に伴う来街者の増加による混雑発生の懸念が岡崎市より提起された。そうした経緯の中、同事業につながるアイデアを提示し、さらに事業者間で融合した企画ブラッシュアップにより、同事業の成型に至った。

具体的には、東岡崎駅から大河ドラマ館への約1.5㎞の快適移動支援として、「C+walk」をオンライン予約・決済、貸出、返却の実証を行い、来街者および住民の移動の快適さや利便性について検証した。実証期間は、2022年11月23日~2023年2月12日だ。

同社は、今回の検証の結果、快適さや利便性の観点では、全体を通じて318回の利用があり、約95%の利用者から非日常感覚を味わえる次世代パーソナルモビリティとして高い評価を得ている。さらに、同社は、すいすい岡崎ナビサイトで配信しているリアルタイム混雑情報のデータを用いて、同程度の混雑状況であったイベント開催日と比較も行っている。この比較では、1時間当たりの混雑アラート発出回数は同水準である一方、激しい混雑を検知した“混雑した”アラートの発出回数が減少した。以上のように、岡崎市によって実施された混雑緩和に向けた施策の一つとして、大きな混雑の回避につながっているとの前向きな成果を得ている。

なお、同社は、今後2023年7月に改正道路交通法の施行による規制緩和に伴う動向も踏まえながら、将来的には人々が最適な移動手段をスマートに選択できる未来に向けて活動する。そして、同事業のような次世代パーソナルモビリティの活用など、社会を支える多様なサービスの実装に向けて支援・伴走していくと述べている。

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