プロ野球 期待の茨城県勢 活躍を占う

■ソフトバンク・大関「18勝したい」/阪神・大山、3割、30本を/広島・遠藤、2桁勝利狙う/ロッテ・美馬、優勝導く投球

2023年のプロ野球は30日、新球場・エスコンフィールド北海道で行われる日本ハム-楽天で幕を開ける。他の10チームは31日に開幕を迎える。今季の茨城県関係選手はソフトバンクからドラフト2位指名を受けたルーキー・大津亮介ら計30人(育成を含む)。開幕を前に活躍を占った。

最も注目されるのは、ソフトバンクの大関友久だ。育成出身の4年目で、初の開幕投手に決まっている。昨季は5月にプロ初完封を果たすと、オールスターゲームに初選出。昨季は7勝6敗、防御率2.93と安定感を示した。ここまでオープン戦でも好投を続けており、順調な仕上がりを見せている。飛躍を目指す25歳左腕は「18勝したい」と強気だ。

阪神・大山悠輔は3年連続で20本塁打を継続中。昨季はプロ通算100本塁打も達成した。オープン戦当初は不調が続いていたが、25日のオリックス戦で待望の一発が出て、間に合った。〝不動の4番〟を確立して、キャリアハイとなる3割、30本を目指す。

その阪神に、渡辺諒が日本ハムからトレードで加わった。昨季は21試合の出場にとどまり、今季は勝負の10年目となる。内野手の定位置争いは激しいが、持ち味の強打で岡田彰布新監督にアピールしたい。

投手の中では、広島の23歳右腕・遠藤淳志への期待が高い。オープン戦では140キロ台後半の切れのある直球に変化球をうまく織り交ぜ、19イニング連続無失点と抜群の安定感を見せた。開幕ローテーション入りは確実な状況で、ローテーションを守り切れば、初の2桁勝利も見えてくる。

ロッテの37歳右腕・美馬学は開幕3戦目の先発登板が濃厚だ。昨季は2季ぶりの2桁勝利を挙げた。ただ、今季13年目となるプロ生活の中で2季連続の2桁勝利はない。ベテランらしい老練な投球で目標を達成し、18年ぶりのリーグ制覇へ導きたい。

ロッテの3年目左腕・鈴木昭汰は、まずは中継ぎ救援として居場所を確立したい。昨季の登板は6試合のみと不本意な結果に終わった。今オフは直球の角度と威力向上に努めた。強気に攻める投球をアピールし、「勝利の方程式」の一角を担いたい。

日本製鉄鹿島からソフトバンクに入団した大津は中継ぎとして、目標だった「開幕1軍」を射止めた。細身の体から投じる150キロの直球と緩急を巧みに操る即戦力。シーズン終了後の目標として「新人王」を掲げる。

DeNAから現役ドラフトで中日入りした細川成也は心機一転を図れるか。昨季は7月に2年ぶりのアーチをかけたが、安打はその1本のみ。レギュラー確保に懸命だ。

巨人の増田陸は1軍にしっかり定着したい。昨季は育成から支配下登録に復帰し、1軍デビューを果たし、69試合に出場した。今季はパンチ力のある打撃を生かそうと、外野守備にも挑戦。活躍の幅を広げ、レギュラーに名乗りを上げたい。

オリックスの比嘉幹貴はチーム最年長。昨年の日本シリーズは5試合に登板し、被安打1と力投した。衰え知らずの41歳は日本一連覇へ必要なピースとなりそうだ。

このほか、広島のベテラン捕手・会沢翼も健在だ。日本ハムの右腕・生田目翼は勝負の年。2021年に11勝を挙げた巨人の左腕・高橋優貴は育成から巻き返しを狙う。

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