ピンクに染まる春の境内…桜の名所として知られる妻沼聖天山で「熊谷桜」植樹 新たな“花の顔”の成長期待

クマガイザクラを植樹する小林哲也熊谷市長(右)と妻沼聖天山歓喜院の鈴木英全院主(同2人目)=24日午後、埼玉県熊谷市妻沼の妻沼聖天山歓喜院

 「2023全国さくらシンポジウムin熊谷」の実行委員会(事務局・熊谷市役所スポーツ観光課)は24日、埼玉県熊谷市妻沼の妻沼聖天山歓喜院の境内に桜の園芸品種の一種「熊谷桜(クマガイザクラ)」を植樹した。4月6、7日に市内で同シンポが開かれることを記念したもの。関係者ら30人が桜の名所でもある同院の新たな“花の顔”となるよう期待を込めながら、苗木を丁寧に植え付けた。

 クマガイザクラは花は一重でヒガンザクラに次いで咲き、紅色だが後に白色に変化するのが特徴。同シンポの主催団体「日本花の会」の協力を受け、同品種を後世に残そうと保存や増殖の活動を行う桜ファンクラブが寄贈した。

 苗木は境内にある同院の開祖、斎藤実盛公の銅像の周辺に植樹した。同シンポ実行委員長の小林哲也熊谷市長、同院の鈴木英全院主らが、美しく咲き誇ることを願い1.8メートル程の高さに育った苗木を植え付けた。

 小林市長は「シンポジウムを歴史に育まれた市の桜を後世につなげられるよう記憶に残る事業にしたい。記念植樹を契機に桜の保全、普及を図り市を一層盛り上げたい」と話した。

 鈴木院主は同院が花の寺と称される関東7都県の寺院で構成の「東国花の寺百ケ寺」で桜の名所として知られ、多くの参拝客が訪れることを紹介。境内にエドヒガンザクラや四季桜などがあることも説明しつつ「新たにクマガイザクラが加わるのは有り難い」と植樹に感謝した。

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