西牟婁郡選挙区は混戦必至 和歌山県議選

 4月9日投開票の和歌山県議選の告示が31日に迫っている。西牟婁郡選挙区(定数2)は、自民現職の秋月史成氏(54)と共産現職の高田由一氏(59)、新顔で自民推薦の三栖拓也氏(36)の3人による混戦となりそうだ。自民と共産で分け合っている議席を、自民系で独占するか、共産が死守するかにも注目が集まっている。

 あいさつ回りを展開してきた秋月氏の後援会は25日、上富田町朝来の上富田文化会館で決起集会を開催。立ち見も出るほど多くの来場者を集めた。

 秋月氏は過去2回の選挙ではいずれもトップ当選だったが、票差は小さかったとして、後援会は「今回も厳しい戦いになる」と気を引き締めている。

 秋月氏は決起集会で「運命のゴングは間近。決して負けるわけにはいかない」と強調した。

 高田氏の後援会は「引き続き県議会へ」と現職として実績を訴えてきた。

 4期目を目指す高田氏だが、連続で当選したことはない。「地元の白浜から若い新顔が出て、危機感はある」と話す。

 3月中旬に白浜町であった事務所開きで高田氏は「すごろくでいう『1回休み』はもういい。観光振興や旧南紀白浜空港跡地を防災公園に活用することなどに取り組みたい」と意気込みを語った。

 三栖氏の後援会は「今、西牟婁に新しい風」を合言葉に活動している。

 3陣営で最も早く1月中旬に白浜町内で事務所開きをした。三栖氏は「地元のために貢献したい。少しずつ新しい風が吹いている。この風をもっと強く、西牟婁旋風を巻き起こすほど頑張っていく」と支援を呼びかけた。

 三栖氏は「初めての選挙で分からないことも多いが、全力でやるだけ」と話している。

■無風の選挙区も

 紀南では前回まで2回連続で無投票だった新宮市(定数1)が、12年ぶりの選挙戦となる見通し。自民現職の浜口太史氏(56)と無所属新顔の上田勝之氏(57)が立候補を表明している。

 田辺市(定数3)と日高郡(3)、東牟婁郡(2)は、いずれも立候補を表明しているのが現職のみで、無投票の公算が大きい。

 立候補予定者は田辺市が自民現職の鈴木太雄氏(52)と鈴木徳久氏(63)、立憲現職の谷口和樹氏(51)。日高郡はいずれも自民現職の玄素彰人氏(49)、坂本登氏(76)、冨安民浩氏(75)。東牟婁郡はともに自民現職の佐藤武治氏(68)と谷洋一氏(74)。

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