住宅火災を素早く通知 メールやスマートスピーカーと連携

火災警報器に取り付けたアダプターからの通知

 岩手大、火災報知器メーカーのホーチキ(東京都)などは、住宅火災発生時に家族や近隣住民に素早く通知するシステムの開発を進めている。市販の住宅用火災警報器に独自で開発したアダプターを取り付け、Wi―Fi(ワイファイ)経由でメールやスマートスピーカーから知らせる仕組み。緊急時の自助、共助の力を高めることが期待される。

 アダプターは「Amazon Alexa(アマゾン アレクサ)」アプリと連携させ、対応のスマートスピーカーなどで通知を受け取れる。▽自動的に電話を発信する▽LINE(ライン)でメッセージを送信する―などニーズに合わせた設定により、迅速な避難行動につなげる。通知先や内容は各家庭で指定でき、離れて暮らす家族にも事態を知らせることができる。

 25日には矢巾町消防団員の住宅4軒で初めて実証実験を実施。同町広宮沢の町職員佐々木大喜さん(34)の自宅を火災発生元と仮定し、線香の煙で火災警報器を起動させると、各家庭で「ご近所の家庭で火災警報器が作動しました」とスピーカーから音声が流れた。

© 株式会社岩手日報社