現代テナー・サックス界の最高峰、ジョー・ロヴァーノが“トリオ・タペストリー”の新作リリース

©Caterina di Perri / ECM Records

現代テナー・サックス界の最高峰に立つジョー・ロヴァーノが、2019年に『Trio Tapestry』でデビューしたトリオの3作目『Our Daily Bread』を5月5日にリリースすることを発表、アルバム・タイトル・トラックの配信がスタートした。

<YouTube:Our Daily Bread

ジョー・ロヴァーノは、エルヴィン・ジョーンズに認められ、‘76年にニューヨークに進出し、ウディ・ハーマン・オーケストラ、メル・ルイス・ジャズ・オーケストラ、ポール・モチアン・グループなどで演奏し高い評価を得、1990年にブルーノートと契約し数々のリーダー作を発表し、現代テナー・サックスの王者として君臨し続けてきたが、彼は2019年にマリリン・クリスペル(p)、カルメン・カスタルディ(ds)とのトリオで2019年にデビュー・アルバム『Trio Tapestry』をECMからリリース、各ジャズ評で絶賛を受けた。その後トリオの2枚目『Garden of Expression』を2021年にリリース、更にレベルが引き上げられ、その強烈な集中力が際立つ録音となり、彼らならではの新鮮、かつ美しい室内楽的ジャズは確立された。

2年ぶり3枚目となる本作『Our Daily Bread』も、広々とした叙情的なアプローチを持ち、深いリスニングと集中力がこれまで以上に拡張されている作品だ。

ロヴァーノは、自身のライナーノートで、「本作は音楽の神秘的な世界を投影する表現のリズム・スピリットによって推進されています。」と書いている。優雅で流動的な曲や浮遊するバラードが、まさに魂の歌のように感じられる作品に仕上がった。

BBC Music Magazineはトリオ・タペストリーについて、「ロヴァーノのテーマとハーモニーは豊かな可能性を提供する。そしてトリオは美しく演奏を深め、メロディやハーモニーを開発するだけでなく、テクスチャーやムードを探求しています」と評している。

マリリン・クリスペルはこの音楽に最適なピアニストで、現代の室内楽とコルトレーン以降の即興演奏の両方に敏感な感性で、この音楽の展開に合わせてオーケストレーションを行う。

またドラマー、カルメン・カスタルディは、10代の頃からロヴァーノと親交があり、シンバルの詩的なタッチで音楽を彩り、ジョー自身と同様にゴングから花のような響きを引き出している。プログラムの中盤、ロヴァーノはチャーリー・ヘイデンへのトリビュートとして、ブルージーな「ワン・フォー・チャーリー」をテナー・ソロで演奏すしているのも聴きどころの一つだ。

■作品情報

Joe Lovano Trio Tapestry『Our Daily Bread』
デジタル&輸入盤:2023年5月5日(金)リリース
stream & download→https://Joe-Lovano.lnk.to/OurDailyBreadPR

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