「津波の姿が原動力」東北大学災害科学国際研究所今村文彦教授が退任会見

東北大学災害科学国際研究所の所長を年度末で退任する今村文彦教授が会見を開き、9年間を振り返りました。

東北大学の災害科学国際研究所は、社会に直接役立つ災害研究の拠点として東日本大震災の翌年に発足しました。

津波工学が専門の今村文彦教授は、2代目の所長として2014年4月に就任しました。

今村文彦教授「9年経つと、むしろ今度は現場からどんどん課題をいただいて伝承に関するものもありますし、地域振興の話もある」

今村教授は9年間を振り返り、所長としての原動力は震災当日にテレビで見た光景だったと振り返りました。

今村文彦教授「仙台市若林区荒浜の津波の姿ですかね。それがまず原動力であり反省点であります。震災から12年経ちますと記憶が薄れて防災の意識が低下してしまっています。いかに維持して伝えるかが課題であります」

後任の3代目の所長には、災害医学が専門の栗山進一教授が就任する予定です。

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